宇宙戦艦ヤマト2199#18「昏き光を超えて」#19「彼らは来た」

 突然の二話一挙放送。
 どうせセットにするならこの一週後が鉄板、と思うのですが、特別編成に翻弄されつつ、映画公開と時期を同じくするためのスケジュール調整ということで、やむを得なかったのかな。
 個人的にとても気に入りな篠原の偵察任務エピソードが、次の七色星団戦開始にだいぶ呑まれて、印象が薄くなってしまったのは残念でした。

 というわけで、前半を中心に。
篠原くんが男前すぎて、たいへん惚れ惚れいたします。
 玲とのフラグ構築に余念のない様子も、素晴らしゅうございます。えっ違うか。
 ここまで軽いノリ、しかし人の心の機微には敏感で、さりげなく場のフォローに回っていた篠原が、自分自身の切なる想いを初めて見せたことが、さらに効いていました。

 山本(兄)に憧れていた過去、というのは、これ実に強固ですね。
 故人を絡めての、尊敬と思慕と恋愛の入り混じった三角関係。
 真田と新見と古代守、もそうですが、今はもう居ない人に手向ける想いがある、というのは、作品内のドラマにおいても、作品外の視聴者の感情に訴える部分においても、卑怯なくらい効いてくる。
 浪花節だよ人生は浪花節だよヤマト2199。それでいいんだ。

 後半、七色星団へと……決戦の場へと赴く両陣営。
 ここはもうドメル旗下がたいへん良くて、楽しくて、それだけに後の展開を考えると切なくて、浪花節だよ、うん。戦争は、そういうものだよ。

 ドメルの部下は全員、もうスピンオフでも作って欲しいレベルに味のある人物像となっていますが、惑星ザルツ出身の特務兵たちもまた、様々に感情をかきたててくれるものでした。ザルツ。シュルツの出身惑星。どんな胸中で、どんな境遇で、ガミラスへと忠誠を誓うに至ったのか。
 それぞれにドラマがあるのだろうなあ……と。

 一時間スペシャルを見通して思ったのは、やはり長く続けて見ることにより、映画館で鑑賞した時のテイストにだいぶ近づくなぁ、ということ。
 没入感が大事なんだと思います。この作品の場合。非日常、けれどやたら人間くさいキャラクター達、と感情を通わせる時間。長ければ長いほどいい。

 完結したら、一気見とか。してみたいな。

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宇宙戦艦ヤマト2199公式設定資料集<Earth>
 7月末に発売された豪華大型設定本。わずかな期間で物凄い数の、しかも内容の濃いレビューがつくのが面白い。総じて、アニメのみのファンは大満足、モデラーの資料としてはいまいち、のようです。
 264ページの本で、ヤマトの設定だけで100ページってのに笑っちゃいましたが、ガミラスは別に出るわけだし、地球側特化なら配分としてそうなるのは納得。
 ちなみにプレ価格になっていますが重版予定有りとのこと。単価の高い書籍は見極めが難しいんだろうなあ。

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