神さまのいない日曜日#2「死の谷II」

 スカーとの出逢い、対話を通して、墓守という存在が浮き彫りにされる。それとともに、アイという人物が、いかに「墓守」に似つかわしくないか、も。

 ユリーの登場、なし崩し的に旅に出るハンプニーハンバートとアイ、といったストーリーの進展はあったものの、全体として第一話よりは淡々と……しかし、不穏さ、世界への諦念といったものを雰囲気として纏わせつつ、語りで進めていく第二話でありました。
 
 登場人物がべらべら喋っているばかりだと、だいたいにおいて散漫な印象になりがちですが(世界設定に凝っているラノベファンタジーのアニメ化はこれが弱みになりやすい)、ハンプニーハンバート、新登場のユリーといった人物の魅力が牽引力となり、飽きずに聞き入ることが出来ました。あと、何だかんだで浪川大輔は、こういう技術が要求されるところでピリッと上手いよね。とか思うわけです。

 アイ(と視聴者)を煙に巻きつつの説明回ではありますが、世界の情報を頭に入れる、というよりは、逆にアイ(&視聴者)を世界へと染み込ませていく、ような。どこか耽溺するような。
 ってのは褒め過ぎですか既になんだかファン目線入っていますかそうかもしれません。
 でも、作品世界の空気の醸造っぷりは、けっこう突出していると思うのですよ。背景の美しさと、音楽と。演出と。
 全体に古式ゆかしい印象はありますが、しかしなんか、好みなんだよなぁ……。

 ハンプニーハンバートとアイのやりとりも、会話のキャッチボールとしての楽しみが増してきて、ユリーとの会話もこの先面白くなりそうだし。
 キャラクターと、世界と、音楽と、美術と。いろいろと気に入り要素が増えてきて、なにやら今期の自分的愛され枠(愛す枠か)になりつつあります。と言っても、原作の第1巻を消化するらしい第三話まで見ないと、未だ分かりませんが。

 暫定お気に入りちゅう。そんなところで。

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 オープニング・エンディングとも、楽曲がだいぶ気に入りです。ことにエンディングの得も言われぬ美しさ。購入検討中。
 全体の雰囲気が物悲しいだけに、しっとりと終わってくれるのがまた、良いんだよねぇ。OP・EDは作品とのフィット感が第一。と思っているので、そういう意味でもこの作品はポイント高いです。

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