宇宙戦艦ヤマト2199#14「魔女はささやく」

 2クールの長旅。ということのみならず、宇宙を旅するSFにつきもの(お約束とも言う)である、「精神攻撃を仕掛けてくる宇宙人」の回。
 ここで「魔女」っていうところも、なかなかに正統派だなぁ。と思ってしまうのは、C・L・ムーア作品からの連想でしょうか。昔々のハヤカワ文庫SFでは、確か松本零士がカバーイラストを描いていましたっけ。まあ、それだけ、古式ゆかしいということで。

 しかし、異質な、異端なエピソードと見せかけておいて(いや実際そうなんですけれど)、実は古代の過去・家庭環境、雪の過去・事件、岬百合亜の変貌、ガミラス内部での軋轢……等々、情報&伏線をみっちりと詰め込んであるんですよね、この回。
 何度も言っていますが、ほんと、最新話数まで見ていると、すべてに合点が行く。

 ただ、映画館で見た時は本当に、「うーん?いま、何を見ているんだろう?」と思ったことは確か。
 四話ずつのぶった切り構成が仇となり、第四章のラスト・エピソードがこれだったことも、「うーん?」な気分を増しておりました。その分だけ、第五章でのカタルシスは大きかったわけですが。

 ぶっちゃけ、回収前の伏線の量が最も多かったのが、ここです。
 次回からはいろいろと怒涛の回収、来ます。

 もう第五章なのかぁ。早い。早すぎる。あっという間すぎる。
 それを言うなら、完結の第七章の上映も、来月に迫っているわけですが。
 もっとじっくり味わいたい。味わいたかった。そんな贅沢な悩み。

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 さすがに松本零士装丁は無いか。古書店で探すしかないですね。
 C・L・ムーア……キャサリン・ルーシル・ムーア。ノースウェスト・スミスシリーズと、ジレル・シリーズが有名。
 もう古典の域なので、今読むと、SFというより幻想文学の味わいかもしれません。

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