宇宙兄弟#50「ニッタとムッタ」

 新田の事情と、鬱屈と。光っている携帯電話と。
 夜空の星、そして月の美しさが、見ていてとても印象に残る回でした。新田の心にあるもやもやが、この星の光の下、晴れ晴れとしていくような。

 人は、夜に語り合うほうが親しくなれる、と、かつて何かの作品で読んだ覚えがあります。遙か宇宙の彼方まで、どこまでも開放された夜の空。星の輝き。
 新田がこんなに素直に語ったのは、夜、星、月。そのへんも作用していたのかも。なんて。

 新田の設定。ひきこもりの弟持ち、というのは、フィクションにおいてはわりと珍しくない設定になりつつありますが、25歳という年齢がなにやらいやにリアルで、心臓が痛くなりました。もう一度なんらかのスタートラインに立って走り出せるかどうか、ギリギリのラインに差し掛かっているあたりですよね。
 新田家の場合、母親や新田の態度など、いろいろとこじらせてしまっている節があり、家庭内のどろどろごたごたが絡んでいそうなことがまたしんどい。

 そして、新田が六太にずっと冷笑的な態度を取り続けていたのは、日々人という優秀な「弟」を持ち、また自らも宇宙飛行士への道を実現しつつある「兄」であることに、わだかまりを持たずにはいられなかったから、と。
 弟の引き較べのみならず、六太と自らをも引き較べていたんだろうなあ。
 あるいは、兄弟としての在り方をも。
 南波兄弟と同じく、幼い頃から互いに影響を与えてきた、宇宙好きの兄弟。

 ……新田兄弟もまた、「宇宙兄弟」なんだな。
 宇宙に育てられた兄弟。宇宙を育てる兄弟。うん。

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 BD-BOX第3巻、3月27日発売。今週ですね。しかし時間帯移動後も一年やるとしたら、BOXで8巻になるのか。なんかちょっと凄い。
 特典CDのBGMライブメドレーっていいなぁ。特典らしいスペシャル感があって。まあサントラ自体が特典CDでしか存在しないわけですが……。

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