緋色の欠片第二章#13「永遠の誓い」（終）

　なんなんでしょう最後に本名を明かすのがスタンダードなんですかロゴスの皆さんは。
　そしてドライさん、口数っつうか説明台詞が多すぎて、どれだけ今まで喋りたくてうずうずしてたの……などと生暖かい目で見てしまったわけですが。
　ここまでの本編中でもう少しさりげなく伏線張り＆説明をして置いて下さいよ。ってドライさんに言ってもしょうがないんですが。

　ともあれ、綺麗に終わった最終回でありました。
　やけに気合いの入った戦闘作画は目に麗しく、見ているだけで幸せ。こういう戦闘回を1クールから定期的に入れていてくれたら（というか暫定的にでも勝利する戦闘を入れていてくれたら）と思わずにはいられなかったけれど。
　全員が覚醒して、ちゃんとそれぞれに見せ場ありで、最終決戦の場に立って戦う。というのは、なんだかんだで燃えるシチュエーション。
　大団円の後も、物語は続く、人と人との間に結ばれた絆は続いていく、というあたりもしっかりと描かれて、ラストシーンまで安心して見守ることが出来ました。
　珠紀が帰ってくるの早過ぎ！とは思いましたが！
　奉納の舞のために帰ってきたとか、そういったフォローが一言ふたこと欲しかったところですが。
　拓磨ルートクリアしつつ、友情ものとして、逆ハーレムものとして、きっちり仕上げてくれて、ほんと綺麗に終わってくれました。

　しかし、人物の描写がテンプレートなのは、最後まで変わらなかったなあ。
　なんだろう。たとえば目を伏せる、頬を緩ませる、小首を傾げて髪が揺れる。そういった、感情を伴った仕草をアニメで見るのが私はとても好きなんですが、この作品の場合、登場人物の感情にアニメの芝居が全然追いつけていないのが、本当に残念。

　総括。
　感想がなんだか終始文句を言い続けたみたいになっちゃって、申し訳ありません。
　そこそこのクオリティには出来ていたと思います。ことに二期になってからは、少々（いやかなり）強引ながら、様々に事態が動いて話の引きは強まってはいたし、恋愛イベントやら覚醒やら、見どころもたくさんありました。
　乙女ジャンルにしては戦闘シーンの作画に気合いが入っていたのも嬉しかった。

　ただ、原作ファンゆえに、点が辛くなってしまったというのは、自覚していますが、原作ファンでなかったら、多分途中で視聴を取りやめていたんじゃないかと思います。
　一期のだらだらとした負け戦の連続、えんえんとdisられ続けるヒロイン、勝手に負けて勝手にキレる守護者たち、覚醒するする詐欺（いやする気配もなかったっけか）……と、話そのものの出来がもうダメダメすぎて。
　原作もまあ、ありがちな話ではあるし、テキストの質については決して褒められたものではなかったんですが、基本となる大筋と、クライマックスへ向けての各キャラクターのドラマ部分は、切なさ重視という作風とあいまってなかなかに楽しめるものだったので、うまいこと料理してくれたらアニメもきっと良作になる！……と期待していたのですが。
　そのぶん、肩透かしだったんだな。うん。

　しかし、既に過去のものとなりつつある作品が、こうして取り上げられ、話題となり、ナンジャタウンでコラボイベントもやったりして（その他たくさんと一緒だったけれど）、かつて初代PS2版をプレイした時には夢にも思わなかった待遇を受けたことは、やっぱり嬉しかった。
　ほんと辛口になっちゃいましたが、アニメ化の出来としては、60点くらいはつけてよいものだと思います。って低い？低いか？すいませんじゃあ70点くらいで……。

　期待したりがっかりしたり、喜んだりがっかりしたり、えーと。とにかく、まあ、いろいろ楽しませていただきましたアニメ化プロジェクトでした。
　ありがとうございました。

　定期：今週の真弘先輩は航空部隊ひとり舞台格好良かったです。戦闘シーンでの優遇っぷりが最終回まで続いていて、うはうは。うっはうは。
　恋愛方面では完全に負け組オーラを出していましたけれども……うん。
　ヘンな登場シーンに始まって、アニメならでは、原作があってこそ、いろいろな真弘先輩のいろいろな魅力の再確認＆再堪能をさせていただきました。
　ありがとうありがとう。動いて喋る真弘先輩を眺めることが出来た、それだけで満足……満足……。
　真弘先輩ルートでOVA（劇場での特別上映有り）作りませんか。ねえ。ねえ。ねぇー。

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　藤田麻衣子の緋色の欠片ベストアルバム。前にも出ていたと思ったら、これは最近のものを収録しているんですね。実質ベスト2か。
　とにかく藤田麻衣子の主題歌は良かったし、きっとノーチェックだった男性のファンもいくらかついたことでしょう。よきかな。