宇宙兄弟#33「月のウサギ」
最後の最後に、日々人の心にひとつだけ残っていたかもしれない引っかかりである、吾妻の真意。
というか、残っていたのでしょうね。キャッチボールの待ちぼうけ描写もあったし。
それを解消してやった六太が、毎度のことながら天然に「兄」で天然にひとたらしで、たいへん素晴らしゅうございました。
これがあってこその、軽やかな、軽やかすぎる第一歩に繋がったんだろうな。とも、思わせられる。
日本中が朝の四時に目覚めるシーンは、もう毎度のお約束になりつつありますが、やっぱり良いものです。宇宙へ、月へ。日本人が、最初の一歩を。
同じ国に住み、同じ言葉を話す人が、宇宙へ行き、月に立ち、同じ言語で何を考えるか。
……考えない結果が、あの第一声になっちゃうわけですが!
南波父と南波母も相変わらずチャーミングで、いろいろと満足度の高い話でした。
ただ、オチに使われている第一声については、原作既読だと、やっぱり破壊力が半減。この作品、原作未読であれば、先を読むよりもアニメで見てしまうほうが楽しい、と再三言ってきているわたくしですが、その思いをさらに深めてしまいました。
ストーリー進行が物凄くゆっくりしていることも、多分、原作未読だと、さほど感じないんだろうなあ。
いずれにせよ、素直に楽しんでいきたいもの。
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宇宙兄弟(7) (モーニングKC)
原作では、この7巻あたりの話になります。
いいですか?7巻ですよ?これだけの話数をかけて、7巻。でもって、細々としたエピソードの追加程度はあっても、いわゆるアニメオリジナルストーリーは皆無です。
いかにじっくり丁寧に作られているか、分かろうというもの。