ファイ・ブレイン 神のパズル2#21「悲しき道化師」

 オルペウス・オーダーのみなさんの身の振り方を決めていきますよ、の回。
 しかしダウトとミゼルカの描き方がとても魅力的で、じっくり楽しめるエピソードになっていました。

 ピノクルの時は、過去のエピソード、記憶の齟齬から突き崩されたのに対し、あくまでも現在進行形……これまでの話で培われたキャラクターの側面から、話を作っていっているのが、とても好印象。
 フリーセルは当然として、メランコリィもまた別の仕掛けが用意されていそうだし、ワンパターンにならないよう、個々のキャラやエピソードをきっちり作り込んでいる感があります。

 ミゼルカの依存体質については、メランコリィとの関係の歪みから、ずっと示唆されているものでもあったし、ダウトが人の情に篤く筋を通す人物であることは、ピノクルが死んだと伝えられた時の反応からも導き出せるものであるし。
 ダウトがギャモンの妹、ミハルを利用したことについても、ここですっぱりと謝っていて(その謝り方もまた、画一的なものじゃなくて、いかにもダウトらしい個性が出ている)、禍根を残さず。
 ミゼルカとアナは、イヴを挟んでの対立関係から、イヴを互いに包み込み合うような関係へと変化したのが、またうまい。負をかけあわせて正となる、乗算のような。

 ダウトとミゼルカが悲壮な決意で挑んだパズルバトル中も、いつもの天然ノリを崩さないアナが癒してくれたし(カイトと同時のアインシュタインあかんべが可愛すぎた)ギャモンがナイスギヴァーすぎたり学園長がひさびさ存在感を出したりと、シリアスなエピソードの中にあって、息抜き的に和める場面も適度に挟んでくれていて、いつものことながら、見ていて良い意味での安定感にしみじみ浸ることが出来ました。

 ピノクルとの再会も、やけに爽やかで良かった。ピノクルの果たした役割が明かされた時にも、ああ、なるほど。と、納得すると同時に、やけに嬉しく。
 ここまでピノクルのフォローをしてくれるのも、また丁寧だなあ。

 ピノクル、ダウト、ミゼルカについては、「敵」としては事実上脱落。残るはメランコリィ、フリーセル、そしてホイストにクロンダイク、となったわけですが。
 クロンダイクがどう絡んでくるのか、どういう存在なのか、いまひとつ掴めない。第1シリーズにおけるピタゴラス伯爵のような立ち位置、とは思うんですが、あれよりは話に(というかカイトに)絡んで来そうではあるし。
 最終回まで、けっこうカウントダウン。淋しく感じつつ、最後まで盛り上がります。楽しみます。

amazon link

ファイ・ブレイン ~神のパズル Vol.7 【初回限定生産版】 [Blu-ray]
 第1シリーズ全巻購入特典、パズルの王子様総集編DVDプレゼントの応募締め切りは今月末ですよ!みなさん応募しましたか!?
 わたくし、しっかり応募済。当たりますように。っていうか全プレにしてくれてもええやん……全巻購入してなおかつ抽選とか……ぶちぶち。まあTV放映時のも全部とってあるから、いいんだけど。

にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村 アニメ感想ブログ