機動戦士ガンダムAGE#44「別れゆく道」
あっちもこっちもご老体が頑として譲らない。自分の主張と、自分の理想と、自分の立てた計画を。
それを打ち壊すのも三世代ものとしてはテーマが崩れてしまうし、かと言ってここから共感へと持っていくのは、なかなかに難しそうな気が……いや、まあ、細かいことは気にせずに、一話でてのひら返ししちゃうとか、普通にありそうですけれども。
フリットとイゼルカント。
アセムとゼハート。
ここに来て、対の構造がはっきりと示され(じゃあキオはディーンなのかな……それはちょっと嫌だな)、いろいろと分かりやすく。
状況説明に終始していて、若干退屈に感じられてしまいましたが、必要な回なのでしょう。もう少し、ドラマの中で自然に見せていって欲しかった気もしますけれど。
それにしてもフリットの憎悪は、あまりにも凝り固まりすぎていて、作り物っぽすぎるんだよなあ。
激動の時代を生きて、多数の家族や仲間を失ってきたことは確かですが、ヴェイガンすべてRPGのモンスターのように言い切ってしまう様子は、さすがについていけない。ひととして「共感できない」ではなくて、ひととして「理解できない」レベル。
心に病を抱えてしまっているのではないでしょうか、あれは。
イゼルカントはイゼルカントで相変わらずの良く分からない選民思想。結局、自分の息子が生まれ変わる場所が欲しいと思っているということは分かるんですが、じゃあ自分の息子がいざ間引かれる側になったら、どうするのかしらっていうね。
真面目に考えるのもあれなので、ふんふんと流し見ていますけれど。
そしてゼハートは本当にイゼルカントに協調したのか、何か思うところがあるのか。
これも期待しすぎるとあれなので以下略。
と、わりと醒めた目で見てしまう中、ひとときの安らぎが、艦長ちゃんとセリックのフラグ構築っぷりでありました。
どっちもちゃんとした人物で、心洗われる。しかし、どっちかが死にそうにも見えて怖い。
単なるドラマ盛り上げのために、簡単に良キャラ(しかも常識的なキャラ)を死なせちゃうアニメだからなぁ。
キオも、セリックや艦長ちゃんと、もっと話し合ってみればいいのにね。
意外とそのへんから突破口が開けるかもしれないのに。
敵と分かり合う前に、まず、味方と分かり合わないと。ね。
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藍井エイルによるOP。実質、これが最後のOPになるのでしょうか。なんだかどんどんアニメソング寄りになっていって、どんどん好みになっていきましたガンダムAGEのOP。でもEDは初代のが映像・音楽ともに一番好きだったなあ。いまだに初代EDだけは消さずにレコのHDDに取ってあります。