宇宙兄弟#7「拝啓日々人」
六太の落ち込みを落ち込みと見せない性格の描写もさることながら、そのついでにちょちょいっと天賦の才を垣間見せたりしちゃうあたり、なんともはや面白いバランス取り。
結果の出る前から諦めモードで悶々とし続ける六太。なのに、詳しいことを一切語らない。そりゃ、日々人でなくても、少々イラッ☆としちゃいますよ。
でも、それが六太であり、六太の「お兄ちゃん属性」なんだな。
基本的にこの作品、六太のモノローグが垂れ流しなので錯覚してしまいがちなんですが、実は口に出して愚痴を言ったり弱音を吐いたり、というのは殆ど無いんですよね。
この二重構造が面白いところ。そして、感情移入を誘うところ。
アニメになっての絵的な演出としては、シャボン玉が凄く効いていました。単なる感傷ではない情けなさとかうっとうしさが集約されている感じで。
それとやっぱり、コロコロムッタ。お前は聖徳太子かっていう、聖徳太子の偉大さが分かるっていう。
合い間には、JAXAで奮闘する星加の様子も適度に差し込んで、審査に伴う緊張感は途切れさせずに持続。
今回の白眉はやっぱり「一緒に仕事がしたい」ですね。仕事って、ほんと、そうだもんなあ。仕事に私情は大切ですよ実は。
それでも不利な状況の中、六太自身の動きが、審査に影響をもたらす。胸熱な展開。
消火器強盗との遭遇が、どんな事件へと発展するのか。
なかなか気になる引きで終わってくれちゃって、しかもマイナスじゃない、プラスの方向に気になる引きなのが、ほんと上手い。
次回、楽しみです。
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宇宙兄弟 心のノート 「メモしたくなる言葉たち」 (KCピース)
原作コミックの「名台詞集」ですって。いやぁ確かにここまでアニメだけでも名台詞たくさんありますものね。
そういえば毎回のサブタイトルも作品内での台詞(orモノローグ)の一部分から取られていますね。よい雰囲気。