氷菓#1「伝統ある古典部の再生」(新)
原作既読。好きな作家、好きなシリーズのひとつです。
しかし、個人的に、ほんと個人的な好みの問題ですが(くどいくらい強調しておく予防線)京都アニメーションのアニメって好きになったことが無いのですよ。
ゆえに戦々恐々として見ました。
とりあえず、基本的には原作に忠実に、とても丁寧に作っていくようで、ほっと一安心。すると同時に、不安もひしひしと。原作は本当に地味な作品なので、これ、受け入れられるのかなぁという。
そこらへんの接点として、不思議空間とか不思議演出を入れているのかな。
えるの髪の毛演出とか、掲示板の文字演出とか、ぱっと見ると超自然的な現象が起こったようにも感じられてしまうのは、幸か不幸か。アニメとしての、アニメらしい画作りの魅力を出すためのものなのでしょう。原作を読んだ時のイメージとはだいぶかけ離れているんですが、ここからアニメ独自の世界観が構築されていくことになりそう。
他に気になったのは、キャラクターの瞳の色。奉太郎の緑の瞳、えるの紫の瞳。とても綺麗なんですが、髪の色は普通に黒か茶色なので、やたら目立つというか、違和感があるというか。
でも、ほんと綺麗だし、表情を出すことに一役買っていると思うので、これはこれで有り。緑きれいだよ緑。
全体には、流石のクオリティ、信頼品質の京アニ作品に仕上がっていて(序盤の部活勧誘シーンとか、背景のモブキャラとか、どうしてそこまで動かすんだってくらい動いてるあたりに、やっぱり驚く)原作ファンとしては文句のつけどころは、それこそ「自分のイメージと違う」くらいしか無いんじゃないかな、と思います。
時系列順に再構成されるらしい、というのも、親切な作りだし。
映像美を楽しみつつ、見ていこうと思います。
◆amazon link
氷菓 (角川文庫)
原作は現在、限定でアニメ絵のカバーつき。表紙が差し替えかと思ったら、これ、特大帯なんですって。ゆえに、外せば元のシンプルな表紙になるそうです。二重の意味でサービスが良いなあと。