あの夏で待ってる#9「せんぱい」

 めでたいのかどうなのか、やっぱりめでたいと言いたい、両想い成立ニヤニヤ記念日。

 宇宙人であることをカミングアウトするのは、先週のラストで分かっていましたが、まさか全員に告げるとは思いませんでした。
 これにより、青春ものというか、なにやらジュヴナイルSF風のかほりがして来たような気が。
 地球にやってきた善意の宇宙人(可愛い女の子)と、秘密を共有する仲良しグループ。ほら、とってもジュヴナイル。

 しかし、その中で唯一海人が、ただ受け入れるのみではなくて、記憶の欠片を取り戻し、「驚かなかった」ことに、なかなかときめきました。
 知っていた。彼女のことを知っていた。自分のことも知っていた。
 自分の気持ちも知っている。

 ……しかし、ひとめぼれも、臨死体験中の刷り込みと言えば言えるかも?吊り橋効果の強力版というか。だとしたら浪漫が無いなあ……などと思いかけましたが。
 実際に海人がイチカを(存在を、という意味で)意識したのは、ファインダー越しに覗いた瞬間。その、彼女を「切り取った」行為が、また別に作用しているのかもしれない。
 てのひらの中のカメラ。その中の彼女。

 なんて、恋の発端に理屈をこねるのも、野暮ってもんですが。

 で、カップル成立と相成りましたが、その影で傷つく人も出ております。笑っちゃうくらいの一方通行、片思いの連鎖。実際、柑菜←哲朗←美桜が順繰りに画面に登場したクライマックスは、切ないシーンのはずなのに、どこかユーモラスで、でもやっぱり切ないですね。

 今後のストーリーはどうなっちゃうのかな。残され組のフォローは当然として、宇宙人としてのイチカの趨勢や、記憶にある場所探し(これもっと前面に押し出してもいいと思うんだけど)など、わりとやることは多い感じ。

 綺麗に完結してくれることについては信頼しているので、最後まで見守ります。まったり、楽しく。ニヤニヤしながら。

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ビードロ模様
 ちゅっちゅしながらED突入とか、おまえら爆発しろレベルですがな。しかしそのEDが良曲だからまた困っちゃう。別に困らないか。
 イチカがてのひらのなかのロケットを飛ばすところが、やけに印象に残ります。あれは、なにかを暗示しているのかな。どうなのかな。

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