ちはやふる#22「うつりにけりないたづらに」

 前クイーンは、やはり、ただものではなかった。という。

 それにしても千早の前に立ちふさがるライバルたち、誰も彼も一癖も二癖もある個性派揃い。
 部活ものとしては、同年代の高校生たちと競い合い、競技ものとしては、さまざまな年代の人々と戦う。
 そう考えると、一挙両得の構造なんですね、この作品。

 競技もの、部活もの、恋愛もの、友情もの、青春……と、まあ、元から幾つもの側面を取り入れて、話の幅を広げていますが、それでとっ散らかることなく、綺麗に一本の軸にまとまっているのが凄いんだな。
 いきなりぱっとこの話だけ見ても、見られるもんねぇ。深夜になんとなくチャンネルを合わせた人がハマったりすることも、普通にありそうな。

 そんな贅沢な作品ですが、今回はシンプルに、千早と前クイーンとの対戦を描いておりました。
 千早の感情のアップダウンの激しさが見どころかな、と。実力者と当たったことによる緊張、漠然とした期待、それが肩透かしで怒り、苛立ち、しかし慢心により追い詰められての焦り、後悔。
 なんとまあ、かるたの試合をひとつやるだけで、こんなにもドラマティックに想いは動く。

 しかし千早ってほんとのところ、主人公にしては、負け試合が多いんだよねぇ。もう少し、スカっとさせて欲しいところです。
 主人公の勝利以外の、サブキャラのドラマによるカタルシスの方が、現状多い気がするので。

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 で、深夜にふと見て「なにこれ面白いんじゃね」と思った人は、きっとコミックスを手に取るのでせう。間違ってもBDとかDVDは買わないのでせう。
 しかし「ちはやふる」という作品、アニメの出来は相当いいので(原作者がネタでネガティブ発言をするくらい)原作だけで満足してはもったいない。何が言いたいのかというと、二期をですね……是非ですね……。枠消滅の噂もありますけれど……。

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