輪廻のラグランジェ#8「鴨川ロリータ」

 いやいやなかなか、お話が大きく動いてくれて、大歓迎なのです。

 冒頭からウォクスでのダイナミックな訓練?シーンを見せてくれたのが、嬉しいサプライズでした。このアニメ、ちょっと不思議なんですよね。基本的にふわっとしたゆるっとした印象があるので、ロボが出てきたりシリアスな宇宙戦争の背景が語られたりすると、びっくりするというか、意表を突かれたような気持ちになるというか。
 でもって、それが明かされると、見ている方としてはおおっと興味をかきたてられるのですが……肝心の主人公たち(ことにまどか)が、あんまり関心を持ってくれず、結果としてさらっと流してしまう感じになるのが、もどかしい。

 ウォクスの怖い伝説、二万年前の訣別。アステリアの登場、ディセルマインの思惑。
 面白くなりそうな予感がいっぱい、なのに、ほんと「さらっ」と流しちゃうんだよなぁ。
 ウォクス・アウラの凍結命令と、それに対する反抗にしても、まどかの思い入れの描写がいまひとつ足りていないので、なんだか感情移入しにくいというか。
 ぶっちゃけ、ヒロイン三人組の描写の取捨が、あまり上手く行っていない気がするんだな……。
 というか、まず、まどかの精神構造がかなり特異なので、もう少し丁寧に追いかけて欲しい。ジャージ部魂の説明、「みどり」への愛着の描写、家族構成の謎……等々。おそらく、ちらりと見せた過去のエピソードに起因していて、それを明かすとすべてがさらけ出されてしまうので焦らしているのだと思いますが、少々もったいぶりすぎだよね、と。
 基盤をしっかりせずに動かしているため、定型の反応ばかりになっていて、第一話を見た時のときめきが、その後あまり感じられないのが淋しい。

 とりあえず、現時点では、コミック版で過去を読んでいるイケメン三馬鹿トリオのほうが魅力的なので(アレイのメイド姿には何かこう滾るものがですね)次回が楽しみです。
 そろそろ親交を!交流を!っていうか1クール(分割だけど)なんだから、終わっちゃうよ!

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輪廻のラグランジェ 1 (MF文庫J)
 こちらはノベライズ。評判とレビューを見ると、アニメにとても忠実で、堅実な出来らしいです。表紙はもう少し冒険してもいいんじゃないかしらん。とか思ったり思わなかったり思ったり。
 メディアファクトリーから出てるのが、微妙に違和感。

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