Fate/Zero#8「魔術師殺し」

 セイバーとランサー、切嗣とケイネス。アイリと舞弥、そして綺礼。
 それぞれの持つ形の異なる信念が、肩を並べることにより、あるいは戦うことにより、くっきりと描き出される構図が見事な回でありました。
 ……あれっ。誰か忘れているような?
 まあ、あの方はあの方で、違う地平の彼方に行って(むしろ「逝って」)しまっているというか、なんというか。立脚点が違うというか、なんというか。

 各々の戦闘シーンにも、見応えありまくりで、ことに綺礼V.S.アイリ&舞弥は、固唾を呑んで見守ってしまった。
 アイリは技まで美しいとか、ずるいな!見ていて思わず「おおおお」と呟いたりした深夜。

 一方の切嗣V.S.ケイネスは、水銀が可愛いなーとか油断して見ていたら、なんともえげつない展開に。しかし切嗣が行っていた準備の一端を見せてくれたことにより、説得力は非常に強く、納得のいく決着となっておりました。

 結局、どの勝負も水入りとなったわけですが、そこに至る流れが美しく、納得の行くものだったので、決着がつかなかったことによる不満よりも、いい勝負見せて貰ったぜ……という満足感が勝りました。
 ことにランサーの台詞は格好良すぎた。しかし切嗣の場合、あれによって、逆にもっと不機嫌度が増してしまいそうな気がするんですが、どうなんですか。どうなの。そのへんの心情を知りたかった。

 ラストは、アイリ退場かと思いきや、まさかのアヴァロンの仕込みで事なきを得て。これもまた、納得の行く説明が為されているおかげで、ご都合感が微塵もない。

 この作品、いわゆる中二病系に分類されることも多いんですが、その手の作品にありがちな展開をした場合でも、しっかりと説得力を盛り込んであり、素直に感心したり盛り上がったりして見ることが出来る。なんとも稀有なんではないでしょうか。

 つまりは、大人の中二病患者に捧げられた供物であることよ。
 もちろん私もです。はい。

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figma Fate/stay night セイバー 甲冑Ver.
 figmaのセイバーさん。11月22日再販予定なのかな?最近、タイバニのせいで、フィギュア関連に目覚めつつあるわたくし。figmaにも手を出してみたい……このセイバーさん、顔の替えパーツの凛々しい表情がなかなか素敵で、惹かれます。動きのある髪も良いかんじ。