ちはやふる#2「からくれなゐに」

 第二話も安心のクオリティの高さでした。

 小学生編、続き。このへんはとにかく太一が最低すぎて、見ていて腹立たしいというかしんどいというか、ふつふつと怒りがたぎるレベル。
 しかし、裏を返してみれば、それだけ作品に乗せられているんだな、とも。いやここまで外道な奴にする必要があったのかは謎だけれど。思えば原作を読んだ時も、小学生編のこのあたりは、どうも読んでいてすっきりせず、斜め読みになってしまったものでした。

 まあ何だ。千早と新の魅力や懐の深さを表現し、最初の溝があったからこそ、それが深い友情に繋がる……という展開なわけで、こういう物語の構築もあるんだなーと思います。
 そういう意味では、かませとして使われたわけで、太一は不憫な奴かもしれませぬ。
 高校生編に期待すべし、といったところでしょうか。

 演出・作画とも良好、第一話と遜色の無いもので、まずは安心。やはり本気マッドハウスはひとあじ違った。
 ハッタリの効きまくったかるたのシーン、札の演出というより演技に(新が取った一枚目とか、格好良すぎでしょう)思わず目を奪われるし、ニヤニヤ。楽しい。

 少女マンガらしい華やかさを保ちつつ、アニメらしいシャープな動きも入れ込んで、なかなかに見どころの多い作品となりつつあります。今後も楽しみ。

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ちはやふる(14) (Be・Loveコミックス)
 最新刊の14巻。この地味というか癒し系すぎる表紙が書店で平積みになっている絵というのは、なかなかに胸熱。ヒットしたコミックの、いちばん上り調子だからこそ、出来た表紙なんだろうなあ……などと、大人の事情を深読みしてみるのも、おつなもの。