カードファイト!! ヴァンガード#33「漆黒のブラスター」

　99%のツンと0.9%のアドバイスと0.1%のデレで出来ている、それが櫂くんクオリティ。

　試合後をどのように描くかというのは、この手のホビーアニメにおいて重要な岐路だと思うのです。
　勝利もだけれど、敗北であれば尚更。
　どうやって次へと繋げていくか。落ち込みを如何に解消するか。要はモチベーションの回復。
　で、なかなか味わい深く、上手に、繋ぎの役割をきっちり果たしていた回だったのではないでしょうか。

　序盤、いつにも増して落ち込み卑下モードのアイチが、おもしろかわいそうで逆に笑ってしまいました。いつも弱気だしうじうじしてるし負けてばっかりのアイチですが、ここまでストレートに負の感情をだだ漏れにしているのは、初めて見たような。
　ついでに、なんとなく気を遣っているようでやっぱりいつも通りの森川も、おもしろかわいかった。なんだか最近、良きバイプレイヤーになってきているような。まあツッコミ役必須ですが。

　決勝戦を観戦してモチベーションが上がるかと思いきや、逆に下がってしまったり、しかしその観戦も実に緩い雰囲気であったり。見ようによってはぐだぐだなんですが、キャラクターがしっかり立っているので、なんかほのぼのと見ていられました。
　決勝戦のファイトそのものは、大幅短縮バージョンでちょっと残念というか凄く残念でしたが、カードゲーム自体に火がついているこの状況で、ライバルのファイトよりも主人公たちの描写に多く尺を割くあたり、個人的には、いいなあと思いました。
　子どもをメインターゲットとするホビーは、そのものの楽しさも大事だけれど、同時に、遊びを通したメンタルの育成が重要だと思うので。年寄りくさい意見で恐縮デス。

　櫂の0.1%のデレ（と呼べるのかあれは）により、決意を新たにしたアイチと、それに引っ張られるように復活する面々。このへんは、やはりアイチが物語を引っ張る「主人公」なんだな、と思わせてくれます。
　そして次回は強化合宿、と。EDのラストに出てくる写真は、このエピソードに拠るものかな？
　楽しいエピソードを期待。であります。

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　CMも流れていましたが、2巻、8月25日発売。いいペースで関連を揃えてくる作品だなあ。コミック版、そろそろ買おうかしら。