TIGER & BUNNY#16「Truth lies at the bottom of a well. (真実は井戸の底にある)」
まさしく怒涛の展開。
こう来るとは思わなかった……。
しかし、きっちりと張り巡らされた伏線のおかげで、超展開とかご都合主義とか唐突すぎとか思うことは1ミリも無く、むしろ、ああ、そういうことだったのか! と納得させられる。
これはなにげに凄いことだと思うのです。
ルナティック=ユーリの過去が明かされ、アンチヒーローとして活動する動機が明確になりました。
実は、ユーリがレジェンドの息子というのは有りそうかも。と予想してはいたのですが、まさかレジェンドがこんな末路を遂げていたとは、思いも寄らず。
ちなみに、何故予想していたのかというと、2クール目にルナティックの正義とヒーローの正義の衝突を描くとしたら、そして、虎徹の正義を揺るがすとしたら、ルナティックがレジェンドの息子だった、というのは、極めて効果的ではないかと思ったため。
話の都合上というより、構成の都合上の予想で、あんまり褒められたものでもないんですが……そして、予想が当たるとしたら、だいぶ痛い展開になりそうとも思っていたので、当たって嬉しいやらしんどいやら。
話を戻して。
レジェンドのDV表現は本気できつかった。繰り返し繰り返し、ユーリの追想に合わせて、小刻みに差し込まれたから尚更。
間に母親の現況、またもっと幼い頃、尊敬する父であった頃の描写も入れ込むあたり、どれだけきっつくしてくれるんだっていう。
でもって、改めてルナティックのマスクの意味(手形)や行動原理(タナトスの声=レジェンドの声?)を考えるに、過去回での虎徹は地雷踏みまくりだなーという……。
この16話の冒頭もまた、レジェンドの行っていた八百長を思い出して「茶番」と評したんじゃないかと思うと、さらに踏み踏み。
精神的であれ肉体的であれ、このふたりの全面対決が待ち遠しいです。
そして、レジェンドもまた能力減退に悩み、八百長に手を染め、己が尊厳を失っていったというくだり。
情報収集し、辛い事実をきっちり伝えてくれるベンさんまじ男前。そして、進退を考えろと促すのも。
この回における虎徹が、全体にテンションが低く、能力減退の記録をつけていたり、自主トレをしたり、飲酒を控えていたり(レジェンズコーラというのがまた皮肉でもあり)、いや全体に良いことではあるけれど、精神的に不安定になっているのが如実に分かるだけに、見ていてもしんどかった。
そこに、無条件に信頼出来る相手であるベンさんを投入してくれるのは、救いでした。
本当はバーナビーにも何か行動を起こして欲しいところだけれど、この状態で気づけと言うのも酷な話だし。
冒頭のパーティでの描写でようやっと違和感を抱き始めた感じなので、この先に期待です。
そうそう、ジェイクの記録が抹消されていたことを、ここで伏線として拾い上げるとは、びっくり&感動でした。
つまり、ジェイク逮捕には八百長が絡んでいて、レジェンド以外のヒーローが追い詰めていたのでしょうね。
複数で当たれば、ジェイクの心を読む能力は役に立たなくなる(一度にひとり、ロックオンした人物しか読めないっぽい?)。けれど、それにより逮捕に成功したことが記録に残ってしまえば、レジェンド以外のヒーローが協力していたことが知れてしまう、と。ゆえに抹消された、と。
……いや、なんか、凄いわ。
凄いと言えば、ベンさんとの会話を打ち切って虎徹が立ち去る場面。ベンさんの後ろのモニタ、ちょうど第一話のクソスーツ(レジェンドリスペクト)のワイルドタイガーが、能力が切れる瞬間の映像になっていたり。
どうにも、やるせない。
レディキラーとの戦闘が、ある意味、とどめでした。
電撃鞭の補正と、一般人相手で手加減していたこと、救助者が居て時間を取られたこと、と要因は揃ってはいるけれど、それでもNEXTでもない相手に敗北してしまったことで、痛感するものがあるだろうし。
さらに、取り逃がしたことにより、ルナティックの手にかけてしまった。
ルナティックもまたひとつ、正義という名の罪を重ねてしまった。
お膳立ての整ったところで、来週は実家へ。
気になる! あの! 奥さんが! 回想シーンで登場!(ちょっと興奮しすぎてヤバイ)
楽しみです。
どうでもいいけど、予告のバーナビーの久々の「おじさん」呼びが、あまりにも優しすぎるというか親愛の情がこもりすぎで笑うしかなかった……わろた……。
真面目な話、あれだけ1クールではツンツンしてた「おじさん」という呼び方が、これだけ変わって聞こえるとか、ちょっと凄いと思ったりもしましたが!
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発売近づくオフィシャルヒーローブック。
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こちらはちょっと乙女向けっぽい?
そして、大本命予約開始。
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初回版はワイルドタイガーフィギュアーツつき。
胸のロゴがJUMPとか、背後にK2Rロゴ入りとか、あとは肩パーツの色が緑で初期桂正和バージョンに近い(もしくは能力発動中?)とか、まあいろいろと。
……どうしてもコレジャナイ感が消せない……よ……。
でも光の速さで予約したよ!