夏目友人帳 参#3「偽りの友人」
原作で既読だったエピソードが、三話目でようやく。
導入で、また辛い過去の話かな、とびくびくさせられるも、話が進むと、印象が二転三転していくのがちょっと面白い構成のエピソードでした。
印象というか、柴田がどういう人物であるか、ということかな。
過去の関わりは決して良い印象のものではなかったけれど、それを覚えて、心に棘として持っていた時点で、すごくいい奴なんじゃないかしら。とか、妄想してしまいます。
村崎に対する接し方も然り。
人ならざるもの、と、ほぼ確信した上で、あれだけ優しく出来る、心を通わせることが出来るのは、やはり本人の性質によるものだろうし。
友情話と、恋愛話。それに、人とあやかしの関わり方まで絡めて、筋そのものはシンプルなのに多重構造で味わいが増しているという、面白いお話でした。
夏目のケーキ探しがまた、ほどよいスパイス。
どうでもいいけどアニメだと「村崎」が「紫」に聞こえて、なんだかとても綺麗で良かった。
むらさき。音も綺麗ですし。
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あかく咲く声 第1巻 (白泉社文庫 み 4-1)
原作者の別作品。これはコミックス発売当時に読んで、その感性にズガシャーンとやられたものでした。
設定だけ見るとSFのように思えますが、基本はファンタジーな少女マンガ。少女マンガらしい、少女マンガたる所以を詰め込んだような。一読の価値あります。