コミック『銀河機攻隊マジェスティックプリンス (1) 』
購入・読了致しました。
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銀河機攻隊マジェスティックプリンス (1) (カドカワコミックス・エース)
アニメイトで購入したので、特典としてしおりと、イベント参加抽選券を貰いましてよ。
メタリックでわりと厚みのあるしおり。
しかし店員のお兄さん、選ばせるでもなくレジの奥からアサギのしおりを出してきましたが……アサギファンに見えますか見えましたか!?
中身は、普通に本編のコミカライズ。
パラレルなのかスピンオフなのか、未だに判然としないヒーローズ版には、手を出すことを躊躇ったままですが、こちらは情報を見た時から購入しようと思っていました。
マジェプリ愛はもちろんですが、コミカライズ担当の漫画家さんが、ツイッターなどを見ているとけっこうノリが良く(秋葉原でのイベントに参加していたり)、好感度が高かったりします。そういうのってわりとだいじ。
絵柄は、人物はアニメにかなり忠実で(あの脱力な崩れ具合も再現度高く)、違和感はほぼありませんでした。
アニメのキャストの声が聞こえてくるような。
ロボットについては、線大量・CGでぐりぐり動かされているあれらのメカを、コミックという静止した媒体で再現頑張っているなぁ、といった印象。戦闘シーンはさすがにアニメにかなうものではありませんが、逃げることなく真正面から描いているのが嬉しい。偉い。
内容ですが、大筋のストーリーは忠実ながら、短縮せざるを得ないコミック版であることを十全に意識して、導入からスピーディ。
それが、単に省略するのではなく、補うべき箇所は補い、組み直すべき箇所は組み直す工夫がしてあって、読んでいてアニメとの違いを楽しめるものになっています。
若干エピソードの入れ替え、時間軸の操作もあって、そのへんの創意工夫を楽しむという読み方も有り。
まず、人間関係について、基本的に台詞と場の空気で伝えていくアニメに比べて、驚くほどはっきりと描かれているのが特徴。
アサギ→ケイ→イズルのフラグや、イズルがヒーローにこだわる理由など、こんなにはっきりくっきり描いちゃっていいのか、と驚くレベル。
ちなみに、省略キャラ多数なので、サブキャラクター好きの方は要注意です。時間軸上、アニメでは登場しているはずのコミネ大佐・アマネ、チームドーベルマンは、影も形もありません。
そのぶん、ザンネン5の描写に注力した、ということだろうと思います。それは、限られたページ数で描くコミカライズの、ひとつの選択肢として正解でしょう。
全体として、アニメのマジェプリが好きな人なら、普通に満足できるコミカライズだと思います。
ただし、あまりにもはっきりと描きすぎているというか、テーマや感情を(アニメでの描写に先行して)キャラクターに明快に語らせてしまっている部分があるので、アニメ視聴後に読むのが吉……かも。
ニュータイプエースでのコミカライズというと、美麗作画と独自視点でじっくり描いて読み応えのある「TIGER&BUNNY」、超スピードでストーリーの繋がりさえ意味不明になっていた「ファイ・ブレイン」、アニメに忠実すぎてマンガで読む意味をいまひとつ見い出せなかった「ガルガンティア」等々、いろいろな路線がありますが。
マジェプリについては、中道を取りつつ、わりと美味しい味付けが為されているかな、と。
しかしニュータイプエースの休刊は地味に淋しいな。メディアミックス、コミカライズ作品の受け皿として作った紙媒体の雑誌を無くし、主だったものをネット配信へと移行するのは、妥当な戦略ではありますが。
これも時代の流れか。