ちはやふる2#25「ふじのたかねにゆきはふりつつ」(終)

 新の強さの秘密。彼の口にした台詞により、物語は回帰する。
 最初に試合をした、あの部屋へと。新はずっとそこに居て、千早と一緒に居た。

 これが一応、二期の総括として機能しているのかなあ。若干の弱さは否めないけれど、美しい締め方ではあります。

 最終回、と言っても、まだまだ先は続いていく最終回。
 ひとつの区切り。区切りというかつなぎというか、試合が終わっての後始末と、次へと繋がる修行は続くよどこまでも、なエピソードで締めちゃうとか、なかなかに大胆な。
 千早の気持ちに若干の進展が見えたことが、唯一、区切りらしいものではありますが。原作連載でこの回が掲載された時は、少々荒れました……ね……。
 いやいや。まだ分からないよ。頑張ろうぜ太一。なっ。なっ。

 試合はありませんでしたが、最後の最後まで冴え冴えとした演出の切れは、これぞ「ちはやふる」と思わせられるものでありました。
 試合での研ぎ澄まされた描写の数々につい目を奪われがちだけれど、日常における心の動きを描いた時、いちばん演出力が発揮されているような気がするなあ。
 かるたシーンは、この作品においては、バトルアニメの戦闘シーンみたいなもので。そこはそこでめいっぱい尖らせて見せ場にするけれど、見ている方も心地良いけれど。
 主に奏が担当する、歌の美しさに目を開かれるシーンであるとか、幼い頃のあの三人、チームちはやふるを思い出すシーンであるとか、そういった場面の少々過剰なまでの美しさ(けれど決して単なる「美化」ではない)に、見惚れ続けています。いつも。

 そのへん堪能できて、じっくりとっくりと楽しめる最終回でありました。
 ほんと、最終回って気がしない……終わった気がしない……終わっていない……。一期オープニングを流されても!また始まる気がしちゃうから!

 とりあえずは、三期実現を願いつつ。
 スタッフの皆様、素晴らしい作品をありがとうございました。

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 書影が無いので、テキストリンクにて。最終回を迎えたその後にこうやってまだ新作アニメの予定があるというのは嬉しいものであります。
 しかしオリジナルストーリーでの学園エピソードって、どうなんだ。それ、どうなんだ。はじけたラブコメになるのかな?

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