DEVIL SURVIVOR 2 the ANIMATION#10「6TH DAY 決別の金曜日」

 ダイチさんは本当に役に立たないけれど、能力弱すぎだけど、それをとうとう直接ヤマトに言われちゃったけれど、でも、だからこそ叫びが響く。とても響く。
 ダイチがヤマトに食ってかかるシーンは正直泣けたです、はい。

 自分自身に解決する能力や方法が無いのに、誰かが犠牲になることを断固として否定する。これ下手をすると嫌われキャラになりかねない言動なんですが。
ダイチの場合、元からの性格や、己の弱さにめげることなく今まで取ってきた前向きな行動、そして純粋に響希やイオを想う気持ちがしっかりと描かれてきたおかげで、全然不快に感じないところがミソ。
あとはやっぱり、声優の演技。必死さを凝縮したような叫びが、本当に痛くて、心臓に響いた。
 ってダイチ回じゃないです。イオ回です、はい、分かってます。

 生贄となることを決めたイオ。それは決断と呼ぶにはかぼそく頼りない意志で、覚悟を決めたようでも最後には絶望と悲嘆の叫びを残してしまう。
 使役する悪魔は強いのに、とも思いますが、ここでの問題は、この、生贄を迫られて従容と受け入れてしまうような意志の弱さ。
 根底には、愛する家族を喪った悲しみがあり、能力的に自分よりはるかに勝る響希の強さを目の当たりにし続けてきたこと(逆説的に、能力的に劣るダイチと行動をともにしていることもあるのかもしれない)があり。緊張と戦い、悲劇の連続に、疲れ果てたということもあり。
 けれどそれは結局、思考停止でもあるのだな。
 逃げた、ということでもあるのだな。

 逃げざるをえないことも、あるんだよ。

 己の弱さを知っているから、弱さを受け入れて、弱さから逃げ出して、このふたつは同義で。
 相克をすべて抱え、受け止めてくれた響希の言葉が、胸に沁みる。
 
 現実の話を持ち出すのは、少々無粋ですけれど。昨今、政治も経済も人の感情も、すべてが弱者を叩き、壊し、排除する方向に向かっている、この世の中で。
弱くてもいい、弱くていい、というメッセージを送り出してくれたこと。
 きっと忘れない。
 ありがとう。

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