宇宙兄弟#56「酒の約束」

 ピコの過去、ブライアンとの因縁。
 ダブル大塚の成熟の演技を見よ、と言わんばかりの回想シーンでありました。いやあ本当にいいなあ。ピコ@大塚芳忠

 ピコの無念が、悲しみが、これまでのブライアンのエピソードを見てきた身には、他人事とは思えない。そのあたりがまた、ポイントなんだろうなぁ。
 ここまでついてきた視聴者には、より思い入れが深くなる。当たり前のことですが、見せ方がさりげないので、押し付けがましく、というか芝居がかった感じがあまりないんだな。と、まあ、個人的な感じ方ですけれども。

 それと、情熱を持って仕事をしている人間が、情熱だけではどうにもならない……大人の事情(金銭)というやつに負けてしまう、というのが、ここまでひたすら情熱一本槍で押してきた「宇宙飛行士&宇宙飛行士候補生の物語」を、やんわりと冷ます現実の風。これが、ピコの過去回想の一番の苦みになっているのかな。

 とまあ、ほぼピコ回でありましたが。
 同時に課題の進む様子や、六太が本領を発揮する場面も描かれて、バランス良く。
 並行して、ピコが六太に対して技術者としてのシンパシーを抱き始める様子も描かれて、六太の有能さをアピールすると同時に、各人の心の綾をも浮き彫りにしていく、相変わらずの名人芸的な構成。ただ身をゆだねて楽しむのみであります。

 何にせよ、競い合う形での課題ってのは、それだけで見ていて燃える部分もあるよね。

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消えない絵(初回生産限定盤)(DVD付)
 オープニング、5月29日発売予定。ってずいぶん遅いんだなぁ。
 原作者の思い入れ有りでのコラボらしく、ジャケットイラストも担当。主題歌に恵まれたこの作品ですが、原作者のこだわりってのも、わりと大きく作用しているのかもしれない。

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