THE UNLIMITED 兵部京介#2「暗殺のメロディ -Ghost of WW2-」

 やあ、第1話で抱いた予感のままに、たいへん面白うございました。

 やっぱりアンディ・ヒノミヤを入り口としているのが大正解。キャラクター(と、その能力)紹介は、本編を知らない者には有り難いし、知っている人にはニヤニヤものだろうし。
 アバンの使い方(こんな正々堂々とハッタリかましつつ肩透かしにもならない格好良い使い方をしているのはアニメでは久々に見た気がする)に始まる、単発エピソードとしての構成の妙。
 第1話に引き続き、作画もアクション・人物の演技ともにきわめて良好。この調子で行ってくれたら、ほんと佳作になってくれそう。

 パンドラの通常営業なお仕事ぶりを見せつつ、兵部の持つ苦い過去の一片を覗かせて、ストーリーは着実に前へと進んでおります。
 アンディ・ヒノミヤがパンドラに溶け込むための階梯、彼の能力の特質等、実はけっこうな量の設定説明&解説だったと思うんですが、とても滑らかに語られており、アクションの分量とタイミングの的確さも手伝って「説明された」感が全然なかったのが良いなあと。

 アクションはほんと見ていて純粋に燃えましたが、それにも増して燃えたのは、裏切り者にきっちりと死を与えたこと。
 なぁなぁで済ませたり、ギャグに落とさずに、ちゃんと(って言い方も何ですが)死なせた。しかも、兵部の古い知人である人物を。老いたる不具者を。
これもまた、作品の指針と姿勢を見せているんじゃないでしょうか。妥協はしないよっていう。

 一方で、キャラクター同士のやりとりには軽快さがあり、お遊び要素も含んで、スパイとして潜り込んでいることによる緊張感との背反へのツッコミもきっちり為され、ほんと磐石。

 しかしこうなってみると、気になるのは、本編の主人公格キャラクターの扱い、兼ね合い。もう完全にパンドラだけでハードボイルドな話を進めちゃってもいいんじゃないの、と思うんですが、やっぱりそうもいかないのかなあ。
 うまいこと融合してくれたら、そらもうおいしいだろうとは思いますが。

 期待と不安を半々に、楽しみな気持ちは山盛りで、見ております。

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LΛST RESOLUTION 「THE UNLIMITED 兵部京介」OPテーマ
 OP、かっけぇですよな。シングルはアニメOPには珍しく、限定盤等は一切なしで一種類しか発売されないとか、お財布に優しい……と思ったら、日本語版と英語版を収録してはいるものの、実質一曲だけなのか。ううむ。であれば、もう少しお安くしてくれてもいいような。ジャケットイラストは魅力的ですけれども。