琴浦さん#1「琴浦さんと真鍋くん」(新)

 原作未読。
 萌え系四コマかぁ、と事前チェックではあまり視聴に乗り気ではなかったんですが(唯一、男子キャラがちょっと良さそうだと思ったくらい)、ちらほらとTLから漏れ聞こえる感想に、興味がむくむくと。
 なので、いわゆるファーストショックはだいぶ目減り&逆にハードルを上げて視聴してしまったかと思います。が。
 存分に面白かったですわよアバン部分。

 なにこれ有りなのこういうの?いや有りだけど面白かったけれど、この先どういう道を辿るつもりなの?いやどういう道を辿ってもいいけれど、ゆるラブコメに移行するの誰得シリアスも引っ張るの?
どっちにしても俺得です。わぁい。
 ……ただ。ひみつだけど、冒頭のいわゆる鬱展開(この言葉というかこういう言葉で括ってしまう風潮は好きじゃないですが)を見ていて、TEの第1話・第2話を思い出しました。ひみつだけど。

 さておき。ほんと面白かったです。
 心を読めるがゆえに傷つけ、傷つけられ、あるいは迫害される超能力者。とか、ベタにも程があるんですが、そのベッタベタを、ゆるふわキャラのラブコメのフォーマットに持ってきた(という認識でいいのかな?)ってのが面白い。

 ラブコメにおけるシリアスは「誰得シリアス」とか呼ばれて微妙な扱いをされがちですが、この作品の場合、最初にどどんと打ち出してしまうことにより「こういう展開もやりますよ」と宣言しつつ、この手の作品に興味のない層(私とか)に「こういう展開もありますよ」とアピールする効果がありました。というか強烈でした。このへん、狙ってやっているんだろうか。
 いずれにせよ、しっかり釣られました。

 しかし単に釣られて終わるわけではなく、その後に展開されるラブコメ部分に魅力を感じた。そこがポイント。
 ラブコメ部分がまた、頑なで傷ついた心の女の子を、あけっぴろげな性質の男の子が癒すとか、とてもとてもオーソドックスなんですが、アバンのシリアスがあって、ゆる系のキャラがあって、というギャップの中で、たいへん輝くものとなっており。
 無条件に応援したくなる主人公カップルって、いいものだよねぇ。しみじみ。
 見守っていきた、と思える主人公カップルって、いいものだよねぇ。しみじみ。
 というわけで、とりあえずどういう路線に舵が切られたとしても、視聴は続けそうな雰囲気であります、はい。

 どうでもいいけど、私の視聴環境だと月曜日深夜は兵部→琴浦さんという流れになるんですが……これは、何を意味するのか。兵部が迎えに来たらどうすればいいのか琴浦さんは!真鍋くんは!
 などと考えるも楽し。

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琴浦さん1 (マイクロマガジン☆コミックス)
 なかなか賛否両論な原作コミック。っていうか原作からしていきなりシリアスをぶち込んだりしているのか。そりゃまた冒険的、っていうか、そこを拡大して最初に持ってきたアニメも冒険的。