神様はじめました#12「奈々生、神様をやめる」

 奈々生さまが意気軒昂に頑張っている序盤から、どうして「神様をやめる」になるのかと思ったら、そういう。

 前半の躁状態があったから、余計に反動で落ち込んでしまった、ということでもあるのかな。
 お祭りを催すのは、作中で本人が語っていた動機(巴衛の仕事ぶりを知って欲しい)という気持ちもさることながら、神様としてのある程度の意識の高まりが根底にあったがゆえ。
 と考えると、その小さな自信が打ち砕かれてしまったこと、用無しと断じられた(と感じてしまった)ことは、ほんに辛かったのでせう。
 一話の中で、神社の行く末やら恋愛やらいろいろ絡め、登場人物も多数で進行しているので、わりと強引に見えてしまった感はありましたが(もう少し前の話からミカゲ社への愛着を描いていて欲しかったと思ってしまう贅沢)、クライマックスに向けて巴衛を動かすにはこれが最善の方法。

 ……ぶっちゃけ、神社がどうとかお祭りがどうとか、すべては奈々生と巴衛のニヤニヤらぶらぶ展開に繋がるとしか思えませんからね!
 あっなんか皮肉みたいですけど違いますよ。だって少女マンガですもの。恋愛は至上にして至高の命題ですもの。これが正義なのです。

 主役ふたりを存分に描きつつ、サブキャラクターも登場して華を添えていて、ああ、ラストエピソードなんだなあとしみじみ。
 ふーふー可愛い瑞希とか、実はいい人ってか単なるめちゃくちゃいい人なアドバイザー鞍馬とか、あやしくもおいしいとこ取りなミカゲとか、ちゃんとそれぞれに見せ場がありました。
 しかし乙比古はなんなんだろう。何様なんですかあなた。って神様か。海の話でも、無関係のあみちゃんを利用したあたり、けっこういやなかんじでした。もう少しなんかこう好きになれる、というか、奈々生さまいじめに納得のいく理由が欲しいなー。

 ともあれ、次回、最終回。いろんな意味でのカタルシスを、楽しみにしております。
 そして、終わっちゃうの、淋しいな。

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 ICカードステッカー、わりと好きです。改札を通る時だけ意識して見る、その程よい距離感(ってグッズに対して何を)がいい感じだと思うのです。てのひらで包み込めば、他人には見えませんし!