宇宙兄弟#32「入ってはいけない場所」
しょっぱなから茄子田理事長の「なんぱ〜い」で脱力。癒し系というよりは脱力系でしょう既に。だがそれがいい。
日々人の月面行、しだいに高まっていく人々の熱。
いいなあ。宇宙、いいなあ。宇宙開発、いいなあ。
日々人があくまでも軽やかに、使命感よりも(いやもちろんあるでしょうけれど)楽しむこと、楽しんでいることを前面に出しているあたり、このキャラクターならではだな、と。若さもあり、期待されている人物像そのままを、ごく自然にこなしている。
この軽やかさゆえに、宇宙が、月が、身近な存在となる。
吾妻には出来ない(良い悪いじゃなくて、個性の違いで)技でありましょう。
その吾妻。
六太を中心としたストーリーとしては、吾妻の心情について、はっきりと明かされることが重要な回でありました。いやあ待たされたのなんの。
いい話になることは分かりきっていたので、焦らされて焦らされて、しかしやっぱりいい話だった。ズルイ。
しかもブライアン絡みなんて、泣けるにきまってる。ズルイ。
そんなイイ話の中にひょいっと紛れ込ませる、吾妻の息子のヘンな自転公転遊びが面白すぎて。このへんの抜きのタイミングが絶妙なんだな。
そうそう。吾妻が「この兄弟」とひとくくりにしているのが、なんか良かったです。この作品の基本である「兄弟」というものを、しっかり強調してくれるのが。
要所要所でこれをやってくれるから、群像劇になっても、話の進行が多少スローテンポでも、きちんと引き締まって一本芯のあるお話と感じられるんだな。うん。
兄弟萌えじゃなくて兄弟燃え。健全なる作品であります。
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EDテーマ、12月5日発売予定。前期があまりにも合っていなかったのと比して、こちらはちゃんと作品に沿った連想も出来るし、なかなかの良曲でありますね。どこかしら切ないメロディがよいかんじです。