PSYCHO-PASS サイコパス#2「成しうる者」
朝起きてからの一連の流れ、夢の未来生活すぎ。
すべてARってことでいいんですかこれ。いやあ、ほんと、小さいころに夢見ていた未来生活そのままだなあ……VRやAR、というのは、考えていませんでしたけれども。
心の「色」をすべての基準として動く社会なのに、目に「映るもの」の殆どがまやかし。
そのへん、この先、テーマに肉薄していく部分なのかもしれない。
どうしたってこの社会そのものの歪みを感じずにはいられないもの。何故に歪んで見えるのか、実のところ、うまく言葉に出来ないけれど。
未来生活の描写の面白さ、分かりやすいギミックの楽しさとは対照的に、ストーリーは、第一話の事件を受けての丁寧な後始末(という言葉にはちょっと語弊がありますが、悪い意味ではなく)……ケア。うん。アフターケア。
しかし物語は着実に前へと駒を進めています。
朱が天然に地雷を踏みまくっていく様子を生暖かく見守るのが実に楽しかった。
友人との会話を踏まえての、秀星とのやりとり。
秀星という若いにーちゃん役に、わざわざ(見た目だけなら、最近の若くて声が高めの声優誰でもOKに思えるキャラなのに)石田彰を配しているのは、こういった重み、影の部分を安心して任せるため、なんだろうか。内に抱え込んだ闇の濃さを、会話だけできっちりと感じさせてくれる。
そして、落ち込んだ状態で交わした狡噛との会話によって救われ、しかしまたも地雷を踏む朱には、もういっそ和んでしまうレベルだったわけですが。
まあ、それ込みで、狡噛と朱の会話はすごく良かった。ぶっきらぼうで飾らない狡噛の言葉と、それゆえに強く響いて泣いてしまう朱とか。
キャラクターの心情が、しっかり伝わってくる。そういうアニメに弱いです。
と、まあ、絵的には超絶地味でしたが、朱の成長と、朱という触媒を受けて変化していく周囲の人物、といった王道物語を見せてくれる期待感に満ちた、じっくり見応えのある作りでした。
個人的には好きです。ものすごく好きです。こういうの。
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12月発売予定だから、まだジャケットは出ていないんだな。しかし価格を見て1巻安売りパターン?と思ったら、東宝枠だった!そうかそうだった!
東宝のわりには特典充実。なぜかゲーム入り、なのはどうでもいいんですが、シナリオブックが毎回付くってのが凄い。まあ、虚淵のネームバリューだよねっていう。……ちょっと欲しいなあ。