超訳百人一首 うた恋い。#12「道雅と当子 左京大夫道雅/うき世の月 三条院」

 前振りで、斎宮についての説明が入った時点で、ある程度の覚悟は出来ましたが、絵に描いたような(いやまあ絵なんですけどね!)悲恋でありました。

 恋仲となっても、心のすべてが通じるわけではなく。
 男と女の、意識の違い。抱えたものの違い。そういったものを、ザッピング形式で懇切丁寧に描いていて、面白くはあるものの真綿で首を絞められるような辛さもあったり……。

 道雅の、男としての矜持が、ごく自然に言葉に乗ってしまったこと。
 それにより、当子が、否応なしに気づかされてしまったこと。
 かなわぬ恋である、ということ。

 これまでも折に触れ、男であること女であること、世間への意識、社会に参加する身であるということについて語ってきたこの作品ですが、今回はそれが本当にストレートに打ち出されてきて。
 しかも、双方の立場、双方の視点をきっちりと描いているあたり、最終回前らしく、総決算なのかなぁと思えるエピソードになっていました。

 それにしても、当子が可愛かったなあ。
 最初の登場が幼い少女の姿って反則ですよ反則。そして、一途に想い続けながら、ただ想うだけで叶う恋ではないことも知っている。
 けなげであり、しかしはがゆく思わせられるところもあり。とても魅力的なキャラクターでした。
 道雅の、決定的な言葉を聞いて、身と声を震わせるところなんて、ほんとに感情移入してしまった。

 いい男、いい女、てんこもり。いい作品。
 次週、最終回か。淋しくなるなぁ。

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超訳百人一首 うた恋い。 もふもふひざ掛け 東下り柄 mofs_uk01
 もふもふひざ掛けって、どれだけもふもふしているのかしら。こんな雅な絵柄のひざ掛けを使ったら、雅な気持ちになれるかしら。無理だな。自己完結。
 全面プリントでもふもふしているというのが、どうも想像できなくて。一度くらい買ってみたいものですが、なかなかツボに入るものが。

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