夏雪ランデブー#7

 ねとりねとられねとられねとり。
 もう、何がなんだか。考えると、どちらにも、誰にとっても、決して望むべき展開ではなくて、誰にとっても、苦味を残すもので。

 すべてにおいて捩れ、こじれてしまった現状なのに、それでも不思議とドロドロした印象が無い……と言い切るのも何ですが、透徹しているように感じるのは、ひとりが死者であり、退場が約束されているキャラクターだから、かな。
 いや原作未読なのでちゃんと退場するかどうか知りませんけれど!普通に考えて、やっぱり最後には退場するよね。葉月も今回「成仏フラグ」とか言ってるし。

 毎度のことながら、濃密すぎる内容に圧倒されてしまう。濃密、ほんとに。大きな事件が起こるというわけでもなく、ただデートの様子を丹念に追っているだけなのに、細かい会話の流れ、ナレーションによる感情の積み重ねが、ずっしりとした手触りと重みを持って心に入ってくる。
 思い入れずにはいられない。

 登場人物たちが、どんどん愛おしく見えてきて、それに比例して切なさも増すばかり。
 人魚姫を知らない葉月とか、携帯に疎い島尾とか、単に無器用さを現すだけじゃなくて、それまでの生活や人生の来し方を想像させてくれる。
 葉月の場合、物語に触れることの少ない環境に居たのかなあ、とか。島尾の場合、スマートフォンが普及する頃にはこの世に居なかったのみならず、病院生活ゆえに携帯にも疎かったんだろうなぁ、とか。

 一番心に残ったのは、島尾の、手が届くうちに崩れてくれたなら……という述懐。
 互いに思い合う、気遣いすぎることによるもどかしさが、これだけで痛いほどに分かるし、考えさせられるものでもありました。
 そんな形での救いも、あるんだな、と。

 今回はいろいろぐっと来ましたが、ことにラストシーンではとうとう泣かされてしまった。
 置き去られた花々が語る声なき言葉。潤む六花の瞳。ビー玉の瞳。
 OPで、ビー玉を透かした光がゆっくりと伸びていっているシーンには、そんな意味があったんだなあ。
 そういう「気づき」を与えてくれるアニメ。貴重です。

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 買ってきました。EDテーマ。
 どっちかというとOPの方が欲しいかな、と思っていたのですが、こっちが発売は早かったので。アニメイトに寄ったついでに、ふらふらと。

 下に敷いているのは、アニメイト特典の宣伝ポスター。メイトで買うと、しばしばこういうサービスがあるのが嬉しい。
 当然の如くアニメ盤を購入。ジャケットイラストとTVサイズ収録の違いだけかと思っていたら、加えてEDイラストのミニピンナップポスターが封入されていて、これは凄く嬉しかった。
 そういえば「つり球」でもミニポスターが入っていたな。アニメ盤、こういうサービスをしてくれると、ほんと嬉しいです。DLじゃなく、メディアを買いたくなります。

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