夏雪ランデブー#7
ねとりねとられねとられねとり。
もう、何がなんだか。考えると、どちらにも、誰にとっても、決して望むべき展開ではなくて、誰にとっても、苦味を残すもので。
すべてにおいて捩れ、こじれてしまった現状なのに、それでも不思議とドロドロした印象が無い……と言い切るのも何ですが、透徹しているように感じるのは、ひとりが死者であり、退場が約束されているキャラクターだから、かな。
いや原作未読なのでちゃんと退場するかどうか知りませんけれど!普通に考えて、やっぱり最後には退場するよね。葉月も今回「成仏フラグ」とか言ってるし。
毎度のことながら、濃密すぎる内容に圧倒されてしまう。濃密、ほんとに。大きな事件が起こるというわけでもなく、ただデートの様子を丹念に追っているだけなのに、細かい会話の流れ、ナレーションによる感情の積み重ねが、ずっしりとした手触りと重みを持って心に入ってくる。
思い入れずにはいられない。
登場人物たちが、どんどん愛おしく見えてきて、それに比例して切なさも増すばかり。
人魚姫を知らない葉月とか、携帯に疎い島尾とか、単に無器用さを現すだけじゃなくて、それまでの生活や人生の来し方を想像させてくれる。
葉月の場合、物語に触れることの少ない環境に居たのかなあ、とか。島尾の場合、スマートフォンが普及する頃にはこの世に居なかったのみならず、病院生活ゆえに携帯にも疎かったんだろうなぁ、とか。
一番心に残ったのは、島尾の、手が届くうちに崩れてくれたなら……という述懐。
互いに思い合う、気遣いすぎることによるもどかしさが、これだけで痛いほどに分かるし、考えさせられるものでもありました。
そんな形での救いも、あるんだな、と。
今回はいろいろぐっと来ましたが、ことにラストシーンではとうとう泣かされてしまった。
置き去られた花々が語る声なき言葉。潤む六花の瞳。ビー玉の瞳。
OPで、ビー玉を透かした光がゆっくりと伸びていっているシーンには、そんな意味があったんだなあ。
そういう「気づき」を与えてくれるアニメ。貴重です。
◆amazon link
あなたに出会わなければ~夏雪冬花~/星屑ビーナス(期間生産限定アニメ盤)
買ってきました。EDテーマ。
どっちかというとOPの方が欲しいかな、と思っていたのですが、こっちが発売は早かったので。アニメイトに寄ったついでに、ふらふらと。
下に敷いているのは、アニメイト特典の宣伝ポスター。メイトで買うと、しばしばこういうサービスがあるのが嬉しい。
当然の如くアニメ盤を購入。ジャケットイラストとTVサイズ収録の違いだけかと思っていたら、加えてEDイラストのミニピンナップポスターが封入されていて、これは凄く嬉しかった。
そういえば「つり球」でもミニポスターが入っていたな。アニメ盤、こういうサービスをしてくれると、ほんと嬉しいです。DLじゃなく、メディアを買いたくなります。