映画『おおかみこどもの雨と雪』

 公開初日、初回。見てきました。
 レディースデーを狙おうと思っていたんですが、TL上で見る人が多そう(=ネタバレ、まで行かなくとも、ほのめかしはありそう)なのと、会員ポイント使用で無料鑑賞可能な行き着けの映画館で上映されることを知ったので。

 映画「おおかみこどもの雨と雪」公式サイト

 例によって、あんまり予備知識は無しで。
 細田守作品は、時かけは映画館で見ましたが、サマーウォーズは見たことがありません。そのうち映画館で見る機会があればいいな、と思っているうちに、ずるずると。あと、「僕らのウォーゲーム!」にはけっこう強い思い入れがあるので、いまひとつ作品コンセプトがピンと来なかった、というのもあるかもしれません。

 ともあれ、おおかみこども。
 初日、初回は、9時台のスタート。客入りは半分に満たない程度で、わりと拍子抜け。隣に小さい男の子連れの母親が座って、あれ、いいのかなポケモンと間違えていないのかな、などと余計な心配をしたりしつつ。途中、とても上品ながらベッドシーンがあって、子どもの反応が気になりつつ。
 ……ラストシーンで、そのお母さん、べろべろ泣いていらっしゃいましたよウン。

 小さい子ども(中学生以下)がいる親御さんには、本気で刺さる作品だろうなあ、と思いました。

 おおかみおとことの恋、生まれた子ども、突然の別れ。
 設定にファンタジー要素はあるものの、物語そのものは極めて地味というか、ほとんどが現実に即したもので、ぶっちゃけ、正統派な子育て作品の系列。
 ここまで「親子」「子育て」「子離れ」というテーマに特化した作品とは思わなかったなあ。
 わたくし、そのへんだいぶ欠陥人間なので、個人的には感情移入できるものではなかったですが、普通にいろいろと感動はしました。

 もちろん、アニメーション映画としての品質は折り紙つき。脚本、演出、演出、背景、音楽。程よいリアリティを保ちつつ、すべてを「無から作り出す」アニメーションの、それゆえの魅力も存分に発揮されて、実に目に贅沢な仕上がり。
 でもって、雪と雨の姉弟の可愛さはやばい。宇宙やばいレベルに可愛い。今までわたくし的に至高の幼児可愛いアニメだったトトロを越えたかもしれんです。そして、幼児時代が可愛すぎて、成長するのが淋しい、とか思わせられるのは、ある意味術中に嵌っているんだな……と。でも、成長してもやっぱり可愛い。とか思わせられるのは以下略。
 ことに雨がヤバかった見ていて頭が煮えるくらい可愛かったですハイ。育つにつれて父親に似ていくのがまた、ぐっと来る。

 うーん。いまひとつまとまらないな。
 とても良い映画だと思うし、評価されて欲しいけれど、個人的に、心に刺さるものではなかった。でも、刺さりまくる人は居るだろうし、それを否定するものではないというか、むしろ刺さらなかった自分が残念な人間だなあと思う。

 わりと複雑な気持ちです。

 などと言いつつ、パンフレットの他にグッズもしっかり買っている件。ミニタオル可愛い。雨きゅん可愛いハァハァ。
 パンフレットは700円だっけかな。スタッフとキャストへのインタビューやら、評論家によるレビューやら、とにかく素晴らしく読み応えのある、充実の内容でありました。
 というか実写映画はアニメ映画パンフレットの充実っぷりを少しは見習っていただきたい。ええ、切に。

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おおかみこどもの雨と雪 絵コンテ 細田守 (ANIMESTYLE ARCHIVE)
 関連書籍があまりにもいっぱい出すぎてて、いやんなっちゃうレベルなんですが。とりあえずガチで押さえておくべきは、これでしょう。細田守の絵コンテ。
 アニメスタイルはこういうのを出してくれるのが、なんだかんだで有り難いです。

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