つり球#12「さよならのフィッシング」(終)

 ラストまで、明るく楽しく、爽やか友情!
 気分良く見せてくれる、爽快な最終回でした。ラストのお約束の心地良さは格別であったことよ。

 江の島、そして世界の危機を救う。
 当初から言われてきたことを、完璧に成し遂げてしまいました。いやあ感慨深い。

 個人的にこの作品については、第一話でとても強く打ち出された、電波じみた展開、暴走手前の尖った作画、どこかしら異世界めいた演出、デザイン画風の背景処理……と、それらすべてに、ふんわりとまぶされた愛らしさにとても惹かれていたので、だんだん普通のテンションになってしまったことには、若干物足りなさを感じていました。
 けれど、その物足りなさを、これでもかとカタルシスで突き上げてくれた最後の釣り、ほんと素晴らしかった。

 魚形態になると思ったら人間形態のままかよー!とか、なんで首に巻くんだ別の意味で吊りになっちゃうだろ!とか。そういう電波。
 作画・演出では、なんといってもキャスティングされるハルの躍動感、海から空へと舞い飛ぶ魚の群れ。そういう演出。
 堪能しまくり。ほんと釣りのシーンは、何度見ても迫力ありすぎで圧倒されます。
 クライマックスにふさわしい、実に力強い、名シーンでした。

 もちろん、もうひとつの柱であった、友情や人情や家族愛や、そういった方面にも目を配り、きちんと答えを配り。
 各キャラクターのその後を示してしまったのは、ちょっと予定調和的な印象も受けてしまい、うーん?と思ったのですが、ラストにちゃんと置いてくれたサプライズ。

 にやにやしながら見てしまいました。楽しゅうございました。
 最終回放映日の企画といい、中の人の釣り企画といい。ほんと作品内外に流れる空気の良さが印象的だったなあ。

 素敵で可愛い作品をありがとうございます。スタッフの皆様、お疲れ様でした。

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別冊spoon. vol.20 つり球/アクエリオンEVOL 2Di 62484‐41 (ムック)
 ムックで特集が組まれたり、
つり球 SF -Short Films- (ファミ通文庫)
つり球 (文庫ダ・ヴィンチ)
 小説版は二種類も予定があったり。
 他にもムック本の企画もあるそうで、終わったけれど終わらない感があります。よきかな。
 それにしても……もう一度、四人で釣りをする姿、見たいな。見たいね。

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