「UN-GO會川昇脚本集」&「UN-GOオフィシャルログブック」
視聴アニメのない月曜日。購入物のレポでも。「UN-GO」関連書籍×2種、でございます。
まずは、脚本集。
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UN-GO會川昇脚本集 (ANIMESTYLE ARCHIVE)
発売後すぐに購入したは良いものの、全部読み通すにはボリュームがありすぎて。ベッドの横に置いて、寝る前に少しずつ読みました。なかなか良い夢を見ることが出来ますよ。多分きっと。
分厚いし中身が濃いし。準備稿はなんと三段組で、目がショボショボする……。
でも有り難い有り難い。因果論含む全話の脚本を収録しているだけでも有り難いのに、準備稿や企画立案時のプロット等、とにかく片っ端から入れときますね!といった感じで、読み応えありすぎのボリュームありすぎ。
その他の部分だと、坂口安吾作品に絡めた部分の解説も興味深く。あえて本人ではなく、監督へのインタビューを収録しているのも、編集方針を表しているようで、面白いです。
脚本については、いわゆる教科書的な書き方ではないですが、それにも増して勉強になります。勉強?うん。
(実はわたくしむかしむかしシナリオスクールに通ったことが。どうでもいいですねスイマセン)
形式を頑迷に守ることはせず、たとえばトリックを台詞よりも絵にゆだねる比率の大きい話数においては説明的なト書きを増やすなど、まず意志の伝達に気を配っているのがうかがえるあたりも面白かったです。でもって、読み物としても普通に楽しめるのが、なんかびっくり。とってもびっくり。
水島監督のインタビューは、脚本集とあわせて読むためにきっちり考えて構成されたもので、これまた面白かった。
ともすれば主義主張、思想めいたものを(意図していたにせよ、そうでないにせよ)におわせてしまいそうなところを、良い意味で緩和しつつ、より人口に膾炙する形へと整えた手腕、素晴らしいです。
どうでもいいけど、いまさらハガレン一期が見たくなってきたぞ……。
お次は、ログブック。
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UN-GOオフィシャルログブック
こちらはムック本。いわゆるアニメのムックというやつ。判型が小さめ(A5サイズ)なのがちょっと珍しい。
版権イラストギャラリー、各話紹介、インタビュー多数、作画スタッフによる描きおろしイラストメッセージ、という内容。小さいけれど、ぎゅっと詰まって、読み応えあり眺めて楽しい。
ただし設定資料の類はほとんど無いので(ちょろっと人物紹介があるくらい)そっち目当てでの購入には向かないかな。
各話紹介はごくスタンダードなもの(囲み記事で変化をつけてあるのと、レイアウトその他で雰囲気は出してる)ですが、ざっと振り返りたい時には重宝するかな、と。UN-GOの場合、他に類似の本や特集も出ていませんし。
囲み記事は、小ネタでの解説補足と、なんか知らんけどゆるいノリのキャラ萌えっぽいのと。この部分だけは、ああ、アニメディアなノリね……と思いましたです。
インタビューはほんとにたくさんあって、いずれも読み応えがありました。キャストよりもスタッフのインタビューにページを割いているのが、なかなか分かってるね。と思ったり(えらそう)。監督インタビューなんて12ページもあるよ!勝地涼インタビューは2ページなのに!
みっちり。ただ詰まっているだけじゃなく、全体の流れがあるインタビューで、ある種、物語的というか、ドラマ的というか。インタビュー記事自体が「作品」しているというか。
ちなみに、執筆者一覧には、お馴染みりょっぴー……じゃなかった、藤津亮太氏の名前があったりしますよ。
とりあえず。
インタビュー読むの大好きーそれもスタッフインタビューで裏話や製作秘話を知るとゾクゾクしちゃうぅうー!という、私みたいな人種には、お宝のような本であります。
判型の小ささだけが残念だけど(版権&メッセージイラストが素敵なだけに尚更)「UN-GO」という作品のファンであれば、必携と言えるかと。
二冊とも、買って満足ハイクオリティ。でありました。
デザインワークスといい、小説版といい、関連書籍のレベル高いよなー。
お次に控えるは、コミック版×2種。楽しみでございます。