坂道のアポロン#4「バット・ノット・フォー・ミー But not for me」
毎度のことながらストーリー進行の速さに驚かされる。
どれだけ密度が高いんだよっていう。超速であることは確かなんですが、余韻を疎かにしているわけでもなく、きちんと段階を踏んで描いてあるので、急ぎ足感よりも濃密さの方を先に感じることが出来る。
原作圧縮系で、これはなかなか見られない上手さ。
人間関係はさらに進展、それも基本的に深いほう、深まるほうへと動いていくので、常にカタルシスを感じられるのがポイント。
千太郎の過去は重いですが、このタイミングで出してくれるから、薫も、視聴者も、すんなりと受け入れることが出来るし。
恋愛模様、人間模様、そして音楽。バランス取りをひとつ間違えば、あっという間に瓦解してしまいそうなところを、うまーく抽出している、といった印象。
ドラマ部分の濃さもさることながら、今回はまた演奏シーンが多くて、見ていて圧倒されまくりでした。
歌うシーンもまた素晴らしい……TVアニメでこんなに見事に「歌っている」絵を作ることに成功した作品って、そうそう無いよなぁ。
しかしボーカル、てっきりこのために諏訪部順一を配したのかと思ったら、ちゃんと「ボーカル役」が居たのか。ちょっと聴いたところの声は似ているけれど、確かに歌い方は全然違った。
先日読んだ「オトナアニメディア」に書いてあったのですが、このアニメ、演奏シーンは動画コンテだそうですね。
曲を録音している様子を、カメラを10台以上使って、あらゆる角度から撮影し、それを編集した「動画コンテ」を元に手描きで作画作業を行っているという。
演奏者が上手すぎたので、もっと下手に弾いて!という演技指導をしたとか、なかなか面白いエピソードでした。
手間と時間をかけて作られた演奏シーン。毎回、有り難く拝みつつ視聴しております。
とりあえず、こんな歌、こんな乗り切り方を魅せられたら、百合香じゃなくても惚れるだろってことで。
これで薫→律子→千太郎→百合香→淳一、という素敵に一方通行の構図がさらに延伸しちゃったわけですが、はてさてこの先。はてさて。
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アニメ 坂道のアポロン オリジナル・サウンドトラック
今回の「But not for me」もきっちり入ってる……当然、ボーカル入りで……!もう購入決定していいんじゃないかな!
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