つり球#4「ムカついてランディング」

 なんとも真っ正直に青春ストレート。というか、仲良くなりすぎじゃないですか結構びっくりしましたよ。出だしから普通にユキがハルはともかく夏樹とも普通に会話しているし。
 一度、心の防波堤(文字通り)を下ろしちゃうと、ごく普通に、わがままも言ったりしつつ喋れるってことなのかな。無防備だな。わー。ちょっと、ときめくなー……。

 ところで今回、脚本がシリーズ構成の大野敏哉ではなくて、大西信介でした。1クールアニメだし、大野敏哉の名前がけっこう前面に出ている気がしたので、全話ひとり脚本じゃなかったのは予想外。
 全体の調和さえきっちりしてくれたら、個人的には、ひとり脚本じゃないのはむしろ歓迎です。最近。

 昔は、ひとりで書くなんてすごい!キャラがブレることもないし、ひとり脚本素晴らしい!全部ひとり脚本になっちゃえ!とか思っていたんですけれど。
 それよりも、複数の人間が、互いの個性を出しつつ抑えつつ、切磋琢磨し、意思の疎通を図って作り上げていく方が、なにかしらの化学反応が起こる可能性があって、面白そうかなぁと。
 まあ、ひとり脚本の安定性も好きですし、それはそれで良いこともたくさんありますが。どっちにも長所短所はあるよねってことで。

 閑話休題

 お話そのものは、わりと地味なエピソードの蓄積。けれど退屈せずに見ることが出来るのは、キャラクター同士の関係性が、ちゃんと変化していっているから、でしょうか。
 冒頭に書いた通り、ユキ、ハル、夏樹の関係性もですが、夏樹くんちの家庭の事情が絡んできて、アキラはヘミングウェイに来店したりして、謎だったピンクシャツの男性がとうとう動き出したり(えっ)と、いろいろ。
 このアニメ、というか、このアニメにおける江ノ島って、良い意味で箱庭的世界っぽいと思うのですが、どんどん彩りが増していく、陰影も増していく、といった印象。
 眺めていて楽しいなぁ……という。

 ユキとハルの関係については、これでほぼ固まったと思うので、次は夏樹とか、あとアキラにも話に本格的に絡んできて欲しいところ。
 と思ったら、WEBの次回予告を見ると、なかなか……来週は……期待?

 ともあれ、楽しいです。音楽込みで、見ていてとっても和める作品。大好きだなー。
 作画が若干乱れることがあるのだけ、気になりますが。踏ん張って下され。お願いします。

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オトナ ANIMEDIA (アニメディア) vol.4 2012年 05月号 [雑誌]
 結局、買っちゃいました。つり球特集のオトナアニメディア。

 使いまわしだけど、ポスター付属が嬉しい。
 本文での特集は、監督の既作品紹介を含めて、32ページ。監督・キャラデザ・シリーズ構成・プロデューサー・美術デザイン・音響監督・音楽、と、インタビュー&鼎談が盛りだくさん。
 放映開始前の発売なので、わりとオーソドックスな内容ですが、開始前だからこその意気込みや気概といったものが感じられて、なかなか良いかんじ。設定画も少しですが載っていました。「つり球」目当てなら買って損は無いんじゃないかと。個人的には「坂道のアポロン」「宇宙兄弟」の記事もなかなか良かったです。

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