坂道のアポロン#2「サマータイム/summertime」

 安心の第2話。
 第1話よりは全体のクオリティは若干下がった印象ですが(ロングの人物等への気の入り方が一段階下がったかな、と……)演奏シーンの迫力は健在、端々までの丁寧な仕上げも健在。

 先週の第1話を見返していて、とても気に入ったというか驚いたのが、薫が地下へ降りるシーン。階段の手摺りを、伝うように触りながら降りていってる。
 これ、初めての場所、かつ薄暗いところで、若干急な階段を降りるとしたら当たり前のことだと思うんですが、アニメ、しかもTVのアニメでそんな動作を自然な動きと描写で拾い上げるって、滅多にない気がします。
 人物がそこに居る、という質感。手触り。そういったものを、とても大切にしているんだろうな、と。

 どこまで続けていけるのか、不安になるレベルのクオリティなんですが、2話にして若干抜いた絵になっていたことで(と言ってもそこらのアニメが裸足で逃げ出すレベルですが)逆に安心したというか。見ていても、一息つけるような気がします。

 物語は、初めてのセッションでジャズ度ましまし。ふたりめのヒロイン登場で青春度ましまし。
 千太郎と薫の友情度、さらにましまし。
 互いを知り、己を知られたことを知り、時に一歩引き、時に踏み出す。一進一退の、人間関係というやつが、しっかりと物語に刻まれていく。
 例えば、薫の指を気遣う千太郎。例えば、ロザリオを下げる千太郎を気にする薫。

 知り合いは、知り合うことで、知り合いから脱却して「友人」になるのかなあ。などと、ぼんやり思ったり。

 小さな描写やエピソードが順調に積み重ねられて、見ていてとても心地良いのは、第1話と変わらず。
 そこに新たな人物の登場もあり、恋愛模様の錯綜も予想されて、ますます期待が高まっていく、満点の第2話でありました。
 この先も楽しみ。ほんと楽しみ。

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アニメ 坂道のアポロン オリジナル・サウンドトラック
 サントラ、4月25日発売予定。って早っ!?ちょう早っ!?やっぱりサントラが本命なんだろうな、この作品の場合。
 レトロな雰囲気のジャケットも美しく。ジャズの名曲を多数収録。ところでこれ、うっかり曲名一覧を見ると、ネタバレになってしまうものがあるので注意。しかし楽しみだ!アニメであのシーンを見るのが楽しみだー!

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