戦姫絶唱シンフォギア#4「落涙」
真夜中に書いたラブレターみたいだなあ……。
テンション上がってハイになって、ノリノリで筆は進む。けれど、朝になって落ち着いて読み返したら、もう恥ずかしいのなんの、黒歴史以外のなにものでもない。
夜中に書いた手紙は、一度読み返すが吉です。
などということを思い出す。このノリ。
本当にノリと勢いだけで突っ走っちゃってる作品なんだなあ、という、ひゃくまんかいめくらいのしみじみとした実感。
奏の壮絶な過去とか、突然絶唱はじめちゃう翼とか、なんか力説してる響とか(でも声優さんの演技のおかげでうっかり名演説になってしまっていた。困ったものだ)あまりにもトップギアすぎて、見ている者は誰もついていけないようなスピードに。
第2話あたりから感じていたんだけど、脚本が本当に甘いんだよなあ。日本語としておかしい言い回しが散見されるのにはしょうがないから目をつぶるとして、例えば今回、翼の容態を報告するのにも、テクニカルタームをひとつも使っていない。ちょっとでいいから差し込んでおけば、説得力が全然違ってくるのに。
別に実在の用語じゃなくても、作中のそれらしいでっちあげ科学用語でも良いんですが。
辞書を調べたり設定を起こす手間よりもテンションを優先して書いちゃったぜ!という雰囲気がひしひしと。
そのへんが、背景美術のアレさにも直結してるんじゃないかしら。ね。
上松氏の名前からは、どうしてもうたプリを連想するんですが。
うたプリがあれだけ人気を博したのは、楽曲のクオリティだけじゃなく、全体の作画レベルが極めて高かったこと、アホな学園の設定をゲーム準拠でちゃんと示していたこと、背景はじめ演出含めて画面全体を美しく整えていたこと、が、多大な要因だと思うんです。
というか楽曲のボリュームでも負けてるような……うたプリは毎回キャラソン一曲ずつ出してたもんなあ。シンフォギアも一応、曲の数は既にそれなりに揃っているんですが、なぜか毎回同じ歌ばかり聴かされるような感覚に陥る。
おそらくは、戦闘演出の単調さに起因するものとは思いますが(ライブシーンの作画パワーでインパクトを出したツヴァイウイングの曲は別格に感じるので)、曲自体はどれもとても良いので、非常に勿体無い。
なんだか辛口になっちゃいましたが、楽しんで見ていますよ。ただし、笑いつつツッコミを入れる場面が多すぎて、見終わってどっと疲れちゃいますが。
翼の吐血&血の涙とか、なんで笑っちゃうのワタシ……と思いながら、げはげは笑っておりました。
アンバランスを楽しんでいる、んだな。多分。
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BDの登録、来ていますが……特典詳細どころか収録話数(収録時間)すら掲載されていないのかー。
とりあえず歌のCDが付くかどうかが分かれ道じゃないかな、とか思いました。はい。