Fate/Zero#9「主と従者」
主と従者、というサブタイトル。
ケイネスとランサーのことであり、ソラウとランサーのことであり、フィンとディルムッドのことであり。
ライダーとウェイバーのことであり。
Aパートで、あまりにも不遇なランサー(ディルムッド)の過去と現代を描き、またケイネスとソラウの不協和音と呼ぶに余りあるやりとりを描き。
ソラウ怖いよソラウ。けれど、ディルムッドの能力ゆえに惑わされているのだと思うと、同情の余地もあります。
無意識のうちに女難を呼ぶディルムッドはさらに不幸……うーん、どっちも不幸で、鶏が先か卵が先か、くらいの違いかなあ。
いずれにせよ、この作品らしい、感情の行き違い、釦の掛け違いによる悲劇の予感に満ちたシーンでありました。
一方のBパートは、癒しの最大勢力たるライダー組。
居候宅に馴染んでいるライダーにニヤニヤほのぼのし、ウェイバーの地味な活動とそれを認めるライダーにニヨニヨどきどきし、なんというかこちらは小さなプラスに大きなプラスをかけて最大限の結果を引き出している、素晴らしき正の連鎖。
ウェイバーの良いところは、己が小物であると自覚していることだな。自覚しているからこそ、向上心や野心を持つ。自覚しているからこそ、驕らない。
でもって、最大限に好意的にエッセンス抽出してくれるライダーが素晴らしく、さらに認められたことによって自分自身の再評価にも繋がっていく、という。
なんつーか見ていてあまりにも心楽しくて心穏やかになれるので、しっぺ返しが来ないかとびくびくしちゃったりもするんですが。
主と従者。
互いに互いを高めるのは、理想的であり、美しくあり、それゆえに見ていてどこか痛烈な気持ちにもなる。
美しいものは、いつかどこかで、壊れてしまいそうだから。
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令呪っていうのは、グッズの柄としてなかなか汎用性があるんじゃないでしょうか。
これでキミも今日から聖杯戦争のマスター気分だ!
……うん。言ってみたかっただけです。