ラストエグザイル-銀翼のファム-#3「Light square」

 来た!幼女皇帝来た!これで勝つる!
 というか、ファム・ジゼ・ミリアとリリアーナの配置といい、あざといなぁと思うんですが、何故か不快感が無い。多分、分かりやすい属性や媚とは無縁の、さばっとした感じがあるからだと思うんですが。
 あるいは、今日を、明日を生き抜く、地に足の着いた(いや空族だから着いてないけど!)血の通った人間として描くことに成功しているから、かも。

 怒涛の第2話から一転、話の基礎を固めつつ、しっとりとした雰囲気を盛り込んできた第3話でした。
 序盤の幼女皇帝が可愛すぎて困ったし、その幼女皇帝を敬う連邦の将軍達もなにやら憎めない要素がいっぱいで困った。だがそれがいい
 福山潤演じるソーランが、なんだかいい味でした。いや福山潤の演技が元々好きな方なので(声優のファンではなく、演技のファンです)こういう年齢高めで落ち着いた役の演技を聞けるのは楽しい。

 後半は、ミリアが少しずつファムに、空族に心を開いていき、同時に王女としての意固地な心が溶かされていく様子が描かれていたのも、見ていて引き込まれました。
 それと並行して、空族のしきたりや、その精神といったものも少しずつ説明されているのがまた良い。これ、どうしたって好きになるしかない一族だよなー。ずるいなー。きたないさすが空族きたない(ブロントさんネタの使いすぎには注意しましょう)。

 どうでもいいけど「風が云々」とか「あなたの翼になる」とか、どうしても長谷川裕一の「マップス」を思い出してしまう。年寄りなわたくしです。

 ラストの美しい弔いのシーンは、感動的でした。ミリアの心の動きと、ファムの揺るがない心と、夕暮れから夜の色へと変わる空。
 悲しみを癒す空が、いつか、平和な空へ変わりますよう。

 そして「グラン・レース」に出場するファムを見ることが出来るといいな。素直に、そう思います。

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 BD第1巻。ジャケットイラスト美しい!この世界の「空の美しさ」を表現し切って、開幕に相応しい絵。そういえばこのBD、amazon登録直後はなぜか検索にかからずに埋もれていたそうです。で、今はちゃんと検索できますが、商品説明の欄が改行無しで見づらいったら。あまぞんしっかりしろー。