輪るピングドラム#12「僕たちを巡る輪」

 先週はいわゆるドン引きをしてしまったのですが、一週を経て少し冷静に、あくまでもフィクションとして、見ることが出来たような気がします。

 ともあれ、話は急転直下。というか、毎回毎回どこか転げているような雰囲気がありますが、今回はことに語られる内容が多く(しかもメリーさんの挿話と並行しているので頭に入らない入らない)見ていてとても長い時間を過ごしたように感じました。まるでトンネルの中。見た目可愛らしげなのに、油断すると閉塞感に押しつぶされそうになる、奇妙で怖ろしい世界。

 しかし、今にして思えば、苹果のストーカー話を繰り返していた頃。あれが実はこの作品における「日常」みたいなものだったのか……?
 いやいや、素直に考えれば三兄妹の平和な日々ですよね。ロールキャベツ。またしても作中で食べられなかった、食べられることのなさそうな、ロールキャベツ。おいしそうだったのになぁ。

 陽毬の死やら、冠葉の取引やら、とにかく詰め詰めに詰め込まれていて、しかも思わせぶりだったり意味ありげな演出もふんだんに盛られており、……心のどこかでは、すべて投げっぱなしで終わる可能性も考慮に入れておかなくちゃいけなくて、なかなか見る方も大変です。
 その大変さが、考察を推し進め、思索を深めるような方向に楽しめれば、実に面白く見ることの出来る作品である、と思います。

 受け取り手である視聴者にも、傍観者ではなく、当事者であれ、と訴えかけている、ような。
 そのための、現実の事件とのリンクである、ような。

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 グッズもだいぶ揃ってきました。しかしこのキャラ選択、不可解にも程があるんですが!なんで晶馬がいないんだ。なんで3号だけなんだ。うううむ?