BLOOD-C#11「たれをかも」

 いやあ……びっくりしたなあ。
 何にびっくりしたって、名字のくだりにびっくりしすぎて、真夜中なのに思い切り吹き出してしまった……。

 急転直下の回……でした。
 ほんと、びっくりした。あ、いえ、第一話からずっと「茶番劇」をやっていたことは、そりゃ見ていたら普通に気がつきますが、時真や、のの&ねねが、ああいう性格で、ああいう言動をするキャラだったとは。
 これまでのキャラクター形成は、あくまでも演技だったのだ、ということは分かりますが、この作品を一本の作品として最初から付き合って見ていたTVの前の視聴者にとっては、提示され、馴染んでいたはずのキャラクターが、突然引っくり返されたわけで。

 キャラクターinキャラクターだった。劇中劇だった。と、判明するまで、三ヶ月。途方もなく気の長い伏線です。

 物語の騙しには、気持ち良い騙しと、裏切りを感じる騙しがありますが、ここまで時間をかけての二重構造というのは、実に危うい賭けだと思いますですよ。
 真価は、着地を決めるまで、分からないかもしれませんが。

 で、仕掛けを明らかにする過程で、珍しい名字を持ち出されるとか、迂闊にも笑ってしまった!CLAMPの通常営業なネーミングとしか思っていなかった視聴者が多数だと思うのです。
 なんというメタな伏線。むしろメタメタな。

 とりあえず、他のキャラクターも皆が「素」顔をさらけ出してきたということで、ここからラストまでは一直線でしょうか。
 むしろ映画版へ向けて一直線? 

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 小夜が正統派のセーラー服姿の回想シーンで、そういえばBLOODシリーズってセーラー服の女子高生+日本刀だよな……と、思い出したり。シリーズはいろいろ出て錯綜していますが、その基本スタンスは絶対に崩さないというあたり、素敵やん。素敵です。