うさぎドロップ#8「おじいちゃんのだいじ」
女性、とりわけ「母親」の描き方に、いろんなメッセージが詰まっている。と思うのです。
りんについては毎回、ああ可愛いなあ。と思うし、大吉については毎回、ああ素敵に父性だなあ。と思うし。
ふたりとも、理想を具現化したかのような。
しかし、サブキャラクターは何故だかいつも、時にぞくりとさせられるリアルな「嫌」さがあって(キャラクターそのものが嫌というわけじゃなく、置かれた環境であるとか諸々)見ていてなにがしかしんどい気持ちになることもしばしば。
たとえば今回は正子の描き方。
身勝手で、自分本位だけど、りんのことを確かに愛している。作中、肯定的にも否定的にも捉えられない、あるいはどちらとも捉えられる描写で、見る者に委ねられるものが大きいなあと。
以前の春子の回もそうでした。
とにかく、割り切って何が正しいとは言い切ってしまわない、その一点においてリアリスティック。
けれど、優しくオブラートに包んであるので、見ていてもんやりと心に残る……というか。
今回は、鹿賀の家の庭についても、変わってしまったことに対するきりきりとした痛みと同時に、変わらざるを得ないことに対する深い寛容があって、これまたもんやりと。
大吉とりんの重ね合わせがまた、そこに味わいを足しているという。
しみじみと見てしまう作品です。しみじみと。
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りんがお気に入りのキャラクター、ってあるけど、アニメでこれがフィーチャーされたのはあんまり記憶に無いんですが……あったっけ? ま、普通に可愛いのでOK。