Steins;Gate#19「無限連鎖のアポトーシス」

 全編にわたってサスペンス要素の強い回でした。
 緊張感に溢れていて、見応えがあり、またあっという間に終わってしまったとも感ぜられ。

 オカリンが実力行使に出るのも見どころですが、今回は何といっても萌郁。このキャラクターの持つ「負」の魅力が、存分に発揮されていました。
 これまでは無表情、かつぼそぼそとした喋りのみ(それはそれで魅力的だったけれど)だったのを、激しい感情の発露と、胸に刺さる悲鳴によって、不安定で哀れな存在として、これ以上無いほどに理解出来た。出来てしまった。これまでは、オカリンと同じく、憎しみをぶつける相手でしかなかったのに。見事です。
 それにしても、後半の慟哭としか呼べない泣き声は凄かったなあ。声の演技の凄みに、ぞくぞくしました。

 ストーリーの方は、Dメールについての二転三転、リーディングシュタイナーが発動しないことによる焦燥は、見ていて思わず手に汗を握る展開。話はある程度知っているのに、思わず固唾を呑んで見守ってしまった!
 このあたり、ゲームプレイ時は、話の進展にどきどきしつつ、緊迫感ありすぎでしんどいレベルだったのですが、アニメになって=主人公への没入度が下がって、だいぶ楽な気分でオカリンを見守ることが出来ました。
 まさしくサスペンス映画を見ている気分。

 個別キャラとの切ない話から、舵を切っての今回。
 フェイリスやるかのエピソードも良かったし、とても楽しんだのですが、やはりストーリーががしがし進んでいるという実感があると格別。

 あと何話かな。どれだけ収まるのかな。不安と期待。

amazon link
 
STEINS;GATE─シュタインズゲート─ 円環連鎖のウロボロス(1) (富士見ドラゴン・ブック)
STEINS;GATE‐シュタインズゲート‐ 円環連鎖のウロボロス(2) (富士見ドラゴン・ブック)
 やたら評判の良い小説版。何が凄いって、分厚さが凄い。1巻567ページ、2巻巻894ページ。書店で実物を見ましたが、持って読んだら腕が鍛えられそうです、ハイ。