映画『トワノクオン第一章泡沫の花弁』

　TOKYO MXで放映されたものを見ました。

　情報をちらっと見て、以前から興味はあったのですが、特別番組を録画しつつ冒頭だけでなんとなく消してしまった（主人公がなかなか出てこない＆どうせ途中でぶったぎられると思ったら面倒くさくなった）という経緯があり。
　一章まるごとなら、見てみるかな。と。

　TIGER＆BUNNYといいセイクリッドセブンといい、今年はなにやらヒーローものアニメの当たり年なのでしょうか。
　これ、少し前なら、絶対ロボットが出てきていたような気がするなあ。ロボットアニメ減少＆CGの台頭で、メカを描けるアニメーターが減っているため、等身大ヒーローものに移行しつつある……という説も見かけましたが、はたして。

　特別番組で見た時と同じく、冒頭はちょっと面倒くさかったですが、クオンがちゃんと出てからは普通に面白く見ることが出来ました。
　あれだ。何が面倒くさいって、明らかにサブキャラの少年＆明らかに敵方のキャラから視点開始するのが面倒くさいんだな。すんなりと入っていけない。というかこの導入だと、普通、ユーマが主人公じゃないでしょうか。
　そしてすぐにもうひとり救助対象の少女が出てきちゃうので、感情移入はさらに分散させられる。
　クオンの登場＆素顔晒しがもう少し早いか、OPがあればなー。

　しかし、ユーマ救助後は、ぽんぽんと話が進んで、サブキャラも程よく描写され、ぐぐっと引き込まれました。
　一気に多数のキャラクターが登場したのに、ちゃんと個別に認識出来る、覚えられる。とりあえず、タカオがいいツンデレ三白眼でごちそうさまでしたハイ。
　そして主人公。助けることを命題にし、そのためなら己がぼろぼろになっても構わない、というクオンのキャラ立ては、テンプレではあるけれど、素直に見ていて肩入れの出来るもので、というかサブキャラともどもハラハラしながら見守りたくなってしまう危うさがあって、なかなかに良い感じでした。
　ただ、感情的には一歩引いているような印象も受けるので、主人公としてこの先立てていくのは、なかなかにピーキー。うまいこと舵取りをしていって欲しいものですが……監督、どうなんだろう。

　アクションは鉄板。序盤は上述の通り置いていかれた感がありましたが、アクションだけで立派に目の保養です。ただ、映画館で見たら画面が暗そうだから、むしろBD視聴向きかもしれない。
　変身シーンを含めた終盤のアクションは、キャラクター全員への愛着が生まれ始めた頃合いということもあり、素直に燃えました。ちゃんとその場にいるキャラクター全員に役割と見せ場があったのが良いなあ。

　総合して、個人的には、アクションのクオリティの高さと、キャラクターの魅力（タカオは三白眼+ツンデレでツボストライク、クオンも不遇主人公で結構なツボ）で、続きも見たいと思わせられました。
　ストーリーについては、第一章は顔見せ状態なので、未だなんとも言えないですが。

　うまくタイミングが合ったら、一挙上映とか、見に行ってもいいかなあ。

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　初回限定版。初回のみの特典は、ドラマCD、特製スリーブ。ドラマCDは個人的には興味ないですが、キャスト総出演っぽいのは贅沢な作りかも。
　あ、初回・通常とも、コメンタリが二種類あるのは嬉しい。キャストのコメンタリよりもスタッフのものの方が好みだったりするので。

Reckless
　LAZYによるテーマ曲。やたら熱くて印象に残りました。この曲に合わせてアクションしまくるOPが欲しかった……。