MOOK『TIGER&BUNNY オフィシャルヒーローブック』&『TIGER&BUNNY 公式ムック HERO TV FAN』

 2冊とも購入したので、それぞれの違い、特徴、おすすめ度など、そこはかとなく感想を。タイトルといい発売時期といい、どっちがどっちだかややこしくなりがちなMOOK本。ご参考になれば。
 個人的にインタビューやコメント記事が大好きなので、そのへんの感想を多く書いています。


TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) オフィシャルヒーローブック
 人物設定、ストーリー紹介(OP&ED紹介含む)、舞台設定、絵コンテ(ごく一部)、インタビュー、キャストコメント。
 ページ数・内容については、amazonのレビューで詳細に書いている方がいらっしゃるので割愛。
 ひととおり作品内容をさらうには、じゅうぶんの一冊。記事のテンションは全体に落ち着いていて、いわゆるアニメ誌ノリは少ないです(折紙コーナーと巻き子コーナーくらい)。
 特筆すべきは絵コンテの掲載。個人的に絵コンテやレイアウトや原画といったものが大好きなので、たいへん楽しく見ました。1話につき2枚or4枚、小さな掲載ですが、興味深いものかと。ちなみにTwitterさとうけいいち監督曰く、ほとんどが監督の書き直したシーンとのことです。普通に「絵」として見ても楽しいコマが数多く。
 インタビューは、さとうけいいち監督のものはごくスタンダード。田村一彦プロデューサーとデザインワークスの小曽根正美氏のものが、デザインの観点から語られることが多く、面白かった。脚本の西田征史氏のものは、ページ数は1ページしかないけれど、タイバニへの思い入れや脚本段階でのフィードバックについて語られていて、これまたファンには楽しめる内容でした。
 キャストコメントは、出演決定時の気持ちを、という項目で、オーディションでの選出であったことを明かしている声優が数名居て、ガチオーディションという話は本当だったのだなあと。というか、最初から指名のキャラって、虎徹以外にも居たのかな?


TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)公式ムック HERO TV FAN Vol.1 (生活シリーズ)
 右開きが違和感ありまくり……あと、カバー無いです。ペーパーバックみたいな、厚紙一枚の表紙。
 ピンナップ(表紙と同イラスト)、人物設定、ストーリー紹介(さとう監督の各話コメントつき)、メカニック設定、舞台設定、インタビュー、対談、座談会。
 こちらもamazonのレビューで詳細に書いている方がいらっしゃるので、ページ割り振り等については割愛。
 ストーリー紹介の合い間に細かいコーナーやインタビューを挟む構成が、微妙に鬱陶しい。ストーリー紹介は一気に掲載していいのに、何を考えてこの構成にしたんだろう。
 テンションは若干高め、いわゆるアニメ誌ノリ、それも女性向けの雰囲気が少しだけ。ほんと少しだけですが。
 キャストの対談と座談会は、再録も含むので要注意です。雑誌購入で所持&読んでいたものがあったので、少々がっかり。ただ、帯に「再録」と書いてあるのは親切かな。
 新しいものだと、森田成一さんと遊佐浩二さんの対談は、なかなか興味深かったです。遊佐浩二さんのインタビューや対談は、まだあまり見かけないので。
 さとうけいいち監督のインタビューは、これまで多くのインタビューを行ってきただけあってか、切り口に工夫のあるものになっていて、他との差別化が図られている印象で、面白うございました。

 総合して、どちらか一冊を買うなら、やはりオフィシャルヒーローブックに軍配が上がります。
 ただ、インタビュー好きであったり、声優対談の掲載された雑誌を購入していないなら、HERO TV FANも有りかな、と。
 あと、次回予告については、全文を文字起こししたHERO TV FANの一本勝ち。というか、虎徹が「ハァイ!」と言った回が、オフィシャルヒーローブックでは「ども!」になってるのは、ちょっとミスにも程があるでしょう!(と、こだわる虎徹スキーであった)
 あとスタッフの表記は、無駄にローマ字にしたオフィシャルヒーローブックよりも、普通に漢字表記のHERO TV FANの方が見やすいです。各話のスタッフを見てニヤニヤするオールドなアニメファンとしては、わりと気になるポイント。

 まあ、両方買えば無問題ですが。
 片方を選ぶとしたら、声優好きならHERO TV FAN(インタビューは写真つきなので)、設定資料が欲しいならオフィシャルヒーローブック(量・質とも断然上)、という感じでしょうか。はい。