小説『神さまのいない日曜日II 死者の国 (角川文庫版)』
原作第二巻、読了しましたので、さらっと感想など、単独エントリにて。
ちなみにアニメイトで購入しましたら、特典を貰いました。原作者書きおろしショートストーリーつきピンナップ。なんだこれ嬉しいな!だからやめられない、というか優先したくなる、オタショップ店頭買い。
アニメはだいぶ端折られているなぁ良い感じのキャラもたくさん居たし細かい部分が知りたいなぁ原作で補完しよう。という流れは、第一巻を読んだ時と同じだったのですが、読み終えてみたら、アニメとの差異の大きさが一巻の比じゃなかったです。わりとびっくり。
と言って、骨格はあくまでも同じものですが、省かれたシーン、設定、会話が山ほど。変更部分も多数。
省略された中で、もったいなかったなぁと思ったのは、キリコとウッラとの出逢いシーンが一番かなぁ。あとは、ライオンさんことシャッドくんの出番が全体的に減っていること。
しかし、こう言っちゃ何ですが、キャラクターの配置、果たすべき役割に対する露出度としては、決して間違ってはいないのですよね。
ぶっちゃけ原作はけっこう理屈っぽくて、思わせぶりな会話の応酬ばかりで流されていく箇所も多々あるので、映像化にあたってのブラッシュアップ、ストーリーの刈り込みは、とてもとても良く出来ていると思います。
映像美、音楽の素晴らしさもあって、アニメは単体でしっかり立っていける作品になっているかと。
とは言うものの、原作も、第一巻ではさほど多くなかった、甘く抒情的な文章表現が多数あって、個性として確立してきた印象があり。
これを味わいとしてとらえることが出来るならば(つまりは文体と波長が合えば)、文章そのものを楽しむという点、また、よりキャラクターの内面に入り込んだ描写を楽しむという点において、アニメではなしえないものをちゃんと持っております。
いずれにせよ、駆け足なのは勿体ないけれど、なかなかに幸せなアニメ化なのではないかな。
でもって、アニメを視聴した後で原作を読むスタイルで、とてもとても満ち足りた気持ちになれる私は幸せです。
あとは原作完結までアニメ化してくれたら言うことなし。なのですが。難しいかな。難しいだろうな。うーん。