THE UNLIMITED 兵部京介#1「超常脱獄 -Schooler of deadlock-」(新)
原作は最初のうちコミックスを買い揃えておりましたが、週刊誌の連載ペースについていくのが面倒になり、なんとなく放置。そのうち読もうとは思いつつ。
以前のアニメ化の際には、レコーダーの調子が悪かったため、視聴スルー。どんな感じかな?と思って、一、二回くらいは見たかも。
という、なんとも半端な状態ですが、兵部というキャラクターはかなり気に入っていたことと、私が椎名高志作品に抱くフラストーレーションの最たるものである「シリアスな話をずっとやっていて欲しいのに、最終的にはギャグで落としたり、ラブコメで解決したり、パロディでお茶を濁したりする」という部分が、この設定と制作意図であれば、払拭されているのではないか、という期待があり。だいぶ楽しみにしておりました。
で、見てみた結果、だいたい期待したとおりの内容。
さらには、私のような原作知識が半端な人間でもついていけるオリジナル新キャラクターという「入り口」設定の親切さもあり、かつ超能力アクションの作画が王道ながら見ていて気持ちよく表現されていて、たいへん楽しめましたです。
新キャラクターであるアンディ・ヒノミヤのつかみがとにかく良かった。少年マンガというよりは青年コミック誌、あるいはB級アクション映画っぽい冒頭の展開にしっくりとはまった性格、見た目、言動で、気さくさゆえに感情移入もしやすく。と思ったら最後にきちんと仕込みもあって、楽しくぞわぞわっとさせてくれました。
ロリヒロインなユウギリも可愛くて辛抱たまらん。っていうかですね、おそらく、女性ファンの受けを大きめに見込んでいるであろうこの作品において、重要なポジションを担う新規の女性キャラを庇護欲をかきたてるちっちゃいおんなのこにしたってのがまた、上手いっていうかあざといですね!男性女性いずれのファンにも心休まる采配。
兵部の中二くささ全開なアンリミテッドモードも、微妙な気恥ずかしさ込みで、楽しゅうございました。分かりやすいカタルシスを生むためのシステムってのは大事です。ハッタリってのは大事です。実験台にされていたユウギリを見てキレるってのは一番大事です。
派手なアクションをぶちかますための材料として、あるいは「これから派手なアクションシーンやるよ!」という合図として、存分に機能してくれることでしょう。
ラストにはアンディ・ヒノミヤの不穏な動きを入れて、次回への引きも磐石。
最終的な原作への引き渡しがどうなるのか、だけ、ちょっと気になりますが、ともあれ今は純粋に、単独の作品として、楽しもうと思います。
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UNLIMITED ∞
アンリミテッドと冠して、こんなものもあったのか。キャラクターソング&ミニドラマのコンセプトアルバム。原作におけるいわゆるバッドエンドルートでの、男キャラだけのシリアスなエピソード。タイトルというかモチーフというか、企画成立に至る過程のひとつとして、このあたりで、イケる!という手ごたえがあった(商業上、作品世界上、様々な意味で)のでしょうか。っていうかちょっとこれは興味あるなー聞いてみたいなー。