Robotics;Notes#11「フラグが達成されました」

 君島レポートを入手するためのフラグ解除にいそしむ海翔とフラウ。一方であき穂は未だにガンヴァレルの姿に未練を残し。

 この作品の面白いところであり、美点とも欠点とも取れるのですが。海翔とあき穂のふたりは強い絆で結ばれた「運命共同体」であるのに、ストーリーの展開については、共有しない部分の方が多いんですよね。
 各ヒロインで言うと、あき穂と淳和はメインの陰謀論やら世界終末がどうたらには殆ど絡んで来ず(昴もこっち組かな)、フラウと愛理はがっちりがっつりと噛んでいく。
 フラウの人気が高いのは、ここらへんもあるんじゃないかと思います。早い時期から事態の深奥へ海翔とともに踏み込んでいき、有能さを発揮しつつ心の傷やら脆いところも見せてくる。
 そら人気出るわー。たとえねらーで腐女子で引きこもりでお風呂嫌いであろうとも。むしろそれがいいんですけれども。

 話がずれましたが、ここまで、あき穂はいわば安全圏に置かれてきたわけです。しかし、ラストに来て、あき穂もまた事件の存在を知り、傷つけられてしまう。
 ガンヴァレルは、どちらかというと勇者シリーズ的な雰囲気のアニメのように見受けられるので、なおさらショックだろうな、と察しはつきます。
 出来ればここまでの内容で、ガンヴァレルが素敵なロボットアニメであることを、視聴者にも感じさせてくれれば、あき穂の心にもっと寄り添って見ることが出来たと思うんですが……そこまで求めるのは贅沢か。

 ともあれ、話に大きな動きが見えたところで、1クール終了。クライマックスはまだまだ。お楽しみはこれからだ。

 ……そして、ルート分岐をスルーされた綯の今後はいったい。
 元々、原作ゲームにおいては「萎えルート」と呼ばれてしまい、真相に辿り着けない事実上のバッドエンドルートだったわけですが、綯というキャラクターの魅力は充分に出ていたパートなので。
 メディアミックスにおいて、省略は世の常とはいえ、ファンの人は悲しいだろうな。南無。

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 BD/DVDは1月に第1巻発売の遅売りタイプ。レビューを見ると、ヘイトをぶつけまくっている人がいる一方、カウンターとなる意見もあって、なかなか興味深いです。
 ここからが正念場。物語の本質も、見えてくるところ。どうなることか。