超訳百人一首 うた恋い。#5「東下り 小野小町/貫之と喜撰 喜撰法師」

 先週に引き続いての三人組登場で、たいへん楽しゅうございました。歌オタクな小町ちゃん可愛いよ小町ちゃん。
 それにしても小野小町の「花の色は〜」の歌が出るということで覚悟はしていましたが、このせちがらい感じが、どうにもこう、ひとごととは思えなくて……!
 年を取るとね、気弱になりますよねー。ふとした夜中に、際限なく落ち込んでいったりしますよねー。

 けれど彼らは、「歌」というよすがを持っていた。
 いま詠める歌は、いまの自分でなければ詠めなかった歌。それを知った時、ただ己を憐れむのではなく、従容として受入れることが出来た、と。
 得られなかったもの、自ら振り捨てたものは多いけれど、逆に理想的な生き方でもあるよなあ。そして、どうにも、なんとも、現代に通じるテーマ性。

 加えて、基本的には友情話の体裁をとりつつも、その友情自体ではなくて、あくまでも「歌」が前面に出ていることが面白いなあと。
 歌を媒介として結ばれた、友人というよりは生き方の「同志」なんだなあと。なまぐささが全然ない、からっとした関係性。逆に良いですよなあ。

 ここに来て、初期にあった業平と高子のエピソードを繋げたのも見事でした。単発エピソードとして見て面白く、続けて見ることでさらに面白く。
 オムニバス作品の醍醐味であると言えます。

 しかし、まるで最終回みたいな綺麗なまとめ方をしてしまいましたが、どうなっちゃうの。と思ったら来週は「うた変。」編ということで、息抜きを入れた後で後半へと突入していくのか。成程。
 うた変。も、楽しみです。とっても楽しみです。いつも以上のはっちゃけを期待。

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 そろそろ原作も読んでみたくなってきた。しかし商品構成がいろいろあって面倒くさくていやんなっちゃう。DVDつきも評判いいし、でも単価は当然お高めだし。
 もともと作者、ニコ動から出てきた作品なんですってね。DVDは音声なし、音楽+画像だそうですが、ニコ動に上げていたのと同じようなフォーマットで作って収録したってことでいいのかな。

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