夏雪ランデブー#2

 あたくしのなけなし枯れかけの女子力てきなものが、きゅんきゅん言うよ。きゅんきゅん。

 六花が予想外に大胆、というか積極的なことに驚いた今回でした。いやあ大胆未亡人。女くさい女の未亡人。好き嫌いが分かれそうなキャラクターではありますが、この生っぽさが、幽霊話のふわふわした感じ(文字通りの意味でも……)を落ち着ける作用をしているようにも思います。
 しかし篤の死からどれくらい時間が経過しているのかなあ。それにより、けっこう六花という人物像が変わってくる気が。

 それにしても、プレスコならではの会話の距離感が素敵で、聞き惚れます。ドラマCDに例える人がいますが、非なる。ドラマや舞台劇ともまた、非なる。会話が、言葉が先にあって、画面が、世界が作られる。
 単に口パクとか、作業工程だけの問題ではなくて、声の演技を基として絵作りが為されているんだな、と強く感じます。

 松尾衡監督の作品では、かつて見た「RED GARDEN」もスリリングで面白かったしプレスコで飛び交う怒号等がたいへん印象的でしたが、日常会話の積み重ねであるこの作品はまた別種の緊張感と見ごたえがあって、いい感じに冷や汗をかきます。かけます。

 しかし篤はいいキャラだなー。切なさと粘着質の同居ってどうなのよ。いやまだまだ全然人物像が語られていないので(今回いくぶんか見ることが出来ましたが)これからだな。これから。楽しみだ。
 個人的に元から福山潤の演技が好みであることも重なって、実にもう堪能しています。
 他のふたり、葉月と六花も、年齢的なものもあり、大人のいやらしさと割り切り、それでもなお残るピュアなもの……の描き方が、実に魅力的。

 画面を彩る花の美しさとあいまって、ノイタミナの初期のコンセプトどおり、仕事帰りの疲れたOLに捧げたい。ほんと捧げたい。素敵な作品です。

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あなたに出会わなければ~夏雪冬花~/星屑ビーナス(期間生産限定アニメ盤)
 OP・EDの美しさ、歌詞と作品の緊密さも、作品全体の雰囲気の盛り上げにすごく効いてますよね。
 EDなんてもう、曲名だけで、卑怯だろうこれ。アニメ盤のジャケット、いいなあ。でも、花だけでも、良かったかなあ。

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