つり球#1「テンパってフィッシング」

 おれたちのノイタミナがかえってきたよ!その2!

 しかしキャストおいこら。ラムちゃんとあたるだよびっくりしたってレベルじゃねーぞ
 EDテロップに「平野文」「古川登志夫」と並んでいるのを見た瞬間の何ともはや鳩が豆鉄砲くらったような、あるいはユキが水鉄砲くらったような感覚ったら。

 いかにも中村健治らしいアクの強さとオサレ感に、爽やかポップさも兼ね備えて、チカチカ眩しくも目に楽しく、オープニングの演出のかわいさもあり、最初から最後までにこにこ(あるいはにやにや)して見ることが出来ました。ああ楽しかった。

 わたくし基本的にこういう主人公好きなんですよね……うじうじ、ねちねち、陰にこもって、ひとりで勝手に落ち込んだり。物凄くストライクです。多分それもあって、えらく楽しんで見ることが出来たんだろうなあ。
 葛藤を抱えて、それでも自分をどうにかしたくて、どうにもならなくて、足掻いたりする。そういう主人公が好きです。ただし、そこで他所に当り散らしたりするのは×。自虐しちゃうのが○。そんな歪んだ好みですスミマセン。
 葛藤は好きだけど、鬱憤は好きじゃない、というか。

 閑話休題
 個人的な好みを差し置いても、感情移入できる主人公であったと思います。思考の筋道がちゃんと理解できるし。
 それと、ハルとアキラ以外の登場人物は、ごく真っ当な感性を持った人間として(独特のテンションはありますが)描かれていることにより、ただひたすら突っ走っていくだけのアニメにはならずに済んで、ちゃんと「門戸を開いた」作品になっている気がします。
 感性だけで突き進むのも、そりゃそれでいいんですが。やっぱり見易さというのも大事だし。

 すごく地味なところだと、ユキの自己紹介中のクラスメイトや担任教師の細かな動きとか、実に良かったです。ことに教師は、ちょっとずつ動く表情が、なんともいえない。テンパったり変人だったりする高校生主人公達でも、見守る大人がちゃんと存在するというのが、すごく安心する……誠実だな、と思います。道徳的な意味のみならず、作品の基盤をしっかりさせる、という効能においても。

 土台がしっかりしていないと、踏み切れないもの。

 とにかく当面は、ユキと一緒に振り回されつつ、楽しんで見て行けるかな、と思います。
 ノイタミナらしいノイタミナの復活、本当に嬉しい……。

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つり球 B2タペストリー
 タペストリー、5月26日発売予定。って早っ。商品展開早っ。ノイタミナには珍しいというか、キャラ押しで行く感もあるのかな。BDが1クール全6巻というのも、なんだかなぁ。
 でもまあ、爽やか美しいので、B2タペストリーとか部屋に飾ったらなかなか気分良さそうであります。夏に向けて。気が早い?

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